内容説明
人がいてこそ街になる。都市に命をふきこむ人々のショートストーリー、東京名所五十の絵巻。
目次
東京湾屋形船
築地(魚市場;寿司屋)
歌舞伎座
銀座四丁目交差点
有楽町ガード下界隈
日比谷公園(噴水;花屋)
芝 増上寺
六本木 窓外の東京タワー
青山霊園
青山(絵画館前銀杏並木;野球グラウンド;根津美術館石畳;根津美術館紅葉)〔ほか〕
著者等紹介
山本容子[ヤマモトヨウコ]
銅版画家。1952年埼玉県浦和市生まれ、大阪育ち。1978年京都市立芸術大学西洋画専攻科修了。抜群の構成力と印象的な色使いで、洒脱で洗練された雰囲気をもつ独自の銅版画の世界を確立。アートをもっと身近に感じてほしいと願い、書店もひとつのギャラリーであるという発想のもとに、吉本ばなな『TUGUMI』をはじめ、数多くの書籍の装幀、挿画を手がける。アクセサリーや食器、舞台衣装のデザインから、CM出演、CD制作まで幅広いメディアで活躍するほか、近年では音楽ホールやウエディングチャペルの壁画制作、国際博覧会(ドイツ・ハノーバー)への出品から表参道のビル新築工事仮囲い及び銀座のフレンチレストランのアートワークプロジェクトまで、パブリックアートやプロデュースのジャンルにも活動の場を広げる。01年6月から02年8月まで朝日新聞連載小説池沢夏樹著「静かな大地」の挿画を担当
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感想・レビュー
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ヒラP@ehon.gohon
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この絵本に描かれた一昔前の懐かしさがとても思い入れたっぷりに感じました。 単なる風景画ではなく、物語があります。 単なる町の風景ではなく、自分の嗜好や、店の表だけではなく店の中にも入り込んだ不思議な絵に仕上げた作者。 なんだか、知っている風景がこのように表現されていることに嬉しさを感じます。 多分、同じ路を今歩いたら、様変わりに驚いてしまうのでしょうね。 東京タワーが面白い描かれ方をしています。 最後は隅田川。 当然ながらスカイツリーはありません。 2012/05/25
deerglove
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かれこれ40年以上も東京にいると、たいていの場所は行ったことがあるように思うけれど、渋谷・青山・六本木はあっても築地はないとか、浅草は何度かあるけど柴又はないとか、案外未踏の場所はあるものだと再発見。「人がいてこそ都市になる」という五十の絵巻。自分の足で改めて確認してみましょうか。2012/07/07