裔を継ぐ者

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  • サイズ B6判/ページ数 322p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062120203
  • NDC分類 K913
  • Cコード C8093

出版社内容情報

ポイシュマたちの物語から五百数十年後。新たなる宿命を受けた子が旅立つ!

野間児童文芸賞受賞の『月神(げっしん)の統べる森で』に始まる長編4部作、外伝登場

命は、必ず親から子へと受け継がれるのですから、過去に旅できるタイムマシンが発明されて何千年も前の縄文時代に行けたとしたら、そこにはその時代のあなたの先祖がいるわけです。何百代も前の先祖ってことになりますけどね。平安時代にも鎌倉時代にも江戸時代にも、まちがいなくあなたの先祖がいます。だって、いま生きている私たちは一人一人みんな、時代を超えて途切れることなく連綿と続いている血脈の裔(すえ)なのですから。――「あとがき」より


たつみや 章[タツミヤ ショウ]
著・文・その他

東 逸子[アズマ イツコ]
著・文・その他

内容説明

はるか遠い昔。月の神を奉じる縄文びとと、日の神を崇める弥生びと。ふたつの文化が交錯したときに激烈な争いが起こった。その戦乱の世に和平をもたらさんと、ふたりの少年が立ちあがり、やがてその甲斐があって平和への礎が築かれた。しかし、その絆が結ばれてから五百数十年後、人々は我が祖であるかの人々の思いを受け継ぐすべをなくしていた。そのとき新たなる運命の子がおりたつ―。野間児童文芸賞受賞の『月神の統べる森で』に始まる長編四部作、外伝登場。

著者等紹介

たつみや章[タツミヤショウ]
1954年生まれ。明治大学文学部史学地理学科卒。1991年、『ぼくの・稲荷山戦記』で講談社児童文学新人賞を受賞してデビュー。その後、『夜の神話』『水の伝説』(以上いずれも講談社)の『神さま3部作』を発表、『水の伝説』で1996年度の産経児童出版文化賞JR賞を受賞。『月神の統べる森で』(講談社)で、1999年度の野間児童文芸賞を受賞する。熊本県在住

東逸子[アズマイツコ]
佐賀県生まれ。東京芸術大学デザイン科卒。エッチングでイラストレーターとしてのスタートを切る。以後、ドローイング、造形などでも独自の世界を開拓する。神奈川県在住
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さつき

49
13歳のサザレヒコ。生まれつき身体が弱く小さいせいで子供扱いされていると思う様子が哀れです。父親には息子の将来について、きちんと別の考えがあったことが、じきにわかります。が、時既に遅し。決定的な過ちを犯したサザレヒコは村を追放されてしまいます。甘やかされて育ち、ワガママではあるけれど、苦難に見舞われる姿は身につまされました。シクイルケの言葉「苦しみも妬みも恨みもいらだちも、過ちも心細くつらい旅も悔いの涙も、すべてがおまえの育ちに必要なものだった…」に救われる思いです。2017/05/16

いいほんさがそ@蔵書の再整理中【0.00%完了】

25
*古史古伝・外伝*はるか遠い昔…信ずる神も、言葉も、生活様式も、何もかもが異なる弥生文明と縄文文明が交差し、熾烈な戦乱期をむかえた。やがて…手を取り合った両文明だが…時代の流れは、人々から平和への感謝とその意義を無常にも忘却させつつあった……。――作中、大きな岩に腰かけ休息を取る時でさえ、その岩に礼を言う…そんなシーンがありました。実は、この"万物、全てに感謝する"という姿勢が日本古来の神道の考え方です。相変わらず、著者の知識量に驚愕する和製ファンタジーの傑作! ⇒続き2013/12/23

MA

19
本編読了の勢いのままに、こちらも読み終わりました。サザレヒコのダメっぷりが読んでて辛く、嫌になったけど…でもよく考えると、普段の自分も、こんな風に考えてない?周りのせいにしていない?ギクリとしました。ポイシュマとの厳しい旅を経て、すっかり成長したサザレヒコ。分かりやすいし、爽快でした。ところで、あとがきが良かったです。こういう風に考えれば、歴史の勉強楽しめたのかな~2019/01/25

おゆ

14
月神5巻目。本編から五百年後、ポイシュマの血を引く少年が主人公。1冊完結で筋がシンプルなぶん、神気(カムイ)に満ちた世界の豊かさ美しさをじっくり味わえて嬉しくなる。縄文少年のわりに現代っ子感覚の強いサザレヒコが、ヌシとの旅の中で生命の循環を目の当たりにし謙虚に成長していくさまは、示唆に富んでいる。これが現代だと居心地の悪い思いをするけど、狩りさばき食べることがひと続きのこの時代なら説教臭さも感じない。他にもはっとさせられる所はあったけど、やはり本書の強味の一つはこれだと思う。2017/01/31

annakarina

9
サザレヒコは、まるで私が子供だったときのような子供で、きっと、ほとんどの子供がサザレヒコに共感するのでは?と、思いました。でも子供ってのは自分のことは棚にあげるものなので、こいつ、ひどいやつだ!とか思いながらよむのかもしれないです。でもきっと、等身大のサザレヒコが、成長していく姿に自分を重ねて、最終的に日本人として八百万の神に感謝できると思います。とてもいい児童書でした。かくいう私は年を取りすぎたのか、こんなにすべてのことに感謝せねばと読んでいるときは思っているのに、日常生活ですっかり忘れているという(>2013/05/18

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