内容説明
哲学者・論理学者・数学者・音楽家・手品師・ユーモア作家そしてパズル作家の融合した唯一の人物が語る笑える自伝。脳を刺激する論理パズル33問付き。
目次
第1部 ピアノ、チェスそしてマジック―ジョークで綴る天才学生時代(ジョークとパズル;コンサートでの出来事;最も人類愛に満ちた地獄 ほか)
第2部 ゲーデル、論理パズルそして哲学―ジョークで綴る天才教授時代(ダートマス大学講師;『悪魔の辞典』的定義;日本人の徹底ぶり ほか)
第3部 スマリヤンの印象(アナトール・ホールト;ダグラス・ホフスタッター;ロバート・コーエン ほか)
著者等紹介
スマリヤン,レイモンド[スマリヤン,レイモンド][Smallyan,Raymond]
1919年生まれ。絶対音感の持ち主で幼少時よりピアノに天才を示す。高校時代に高等数学を独学し、逆向き解析のチェス・パズルを独創。大学を転々としながらマジシャンとして生活、プリンストン大学で数理論理学博士号取得。ニューヨーク市立大学・インディアナ大学名誉教授。ゲーデルをパズルとジョークで解説するなど著書は多くの数学者・哲学者から絶賛される。旺盛な執筆パワーで読者を魅了中
高橋昌一郎[タカハシショウイチロウ]
1959年生まれ。ウエスタンミシガン大学数学科および哲学科卒業。ミシガン大学大学院哲学研究科修士課程修了。現在、国学院大学文学部教授。専攻は論理学・哲学
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感想・レビュー
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Tenouji
10
とても面白い読書体験となった。音楽に関する私事や、理解のズレを題材にしたジョーク、論理パズルがとりとめなく書かれているように見えるが、理論合理性のパラドクスを並べながら、直感への称賛、円環的矛盾へと話しは紡がれていく。ゲーテルの不完全性定理のイメージが、なにげなく簡潔に記述されているしw。人間の喜びが、合理性と感情の狭間にあることを彼は常に教えようとしてくれている、というより彼自身が楽しんでるんだよね。2018/03/17
kitten
1
図書館本。 山本弘さんの「詩羽のいる街」で紹介された詩羽のオススメ本のひとつ。 本人が邦題をつけた訳ではないにせよ、自分の本に「天才スマリヤン」と 書くとは恐れ入る。しかし、実際にこんな天才はいないだろうから 仕方ないのだろう。w 直接対談しているように、話があちこちに飛びまくり、 ジョークと、論理パズルがちりばめられている。 おかげで、読むのに時間がかかった。 ジョークは、日本人には理解しにくいものもあるかも知れない。 もうちょっと哲学的なものを読んでも面白いかも。 評価:星22016/07/12
COLD SWEAT
1
才能が有り余るというのはこういう人の為にある言葉なんだろう。これくらい多岐にわたる才能があれば人生楽しいだろうなぁ。アメリア人なのに無神論者というのも論理学者らしくていい。全ての宗教は嘘に満ち溢れている、だって。2012/02/13
あるちゃ
1
正直、全部が全部理解できたわけではありませんが…スマリヤン教授がユーモアとウイットに富んだ人であり、たくさんの人や物を愛している方だというのは分かりました。 寄り道ばかりの本書を満喫、寄り道する人生の素晴らしさを本書に見ました。 エレガントなジョークは美しい矛盾なんですね。 どうりで最近の日本のお笑い番組が面白くないわけです。 この本の中でとりわけ私が笑ったのは、ジョーク創作クラブのナンバリングされたジョークの話と、プログラマーとエンジニアの飛行機内でのやりとりです。2011/09/21
きりを
1
訳がわかりづらい…(苦笑)例えば、隅を切り取られたチェス盤の問題は、フェルマーの最終定理(サイモン・シン/青木薫訳)にも書かれているが、同じ解にも関わらず、後者の方が断然『エレガント』な解であり、その訳になっている。スマリヤンのパズル自体は面白いけどなー。2009/07/09
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