内容説明
自殺した母は、なぜブラジルの工作員・山崎と連絡を取り合っていたのか。ジャーナリスト・高見沢幸平は、母親の死の真相を探るため、ソウルへ、そしてブラジルに飛ぶ。ひたすら緻密に任務を遂行してきた工作員・山崎の歯車は、「人種の溶鉱炉」ブラジルの熱気の中で狂い始める。夜毎に襲われる悪夢。平壌に残した妹の面影。必死に探し求める「将軍様の文書」。過去と現在の悲劇が絡み合ったとき、ついに衝撃の真実が明らかになる。
著者等紹介
麻野涼［アサノリョウ］
１９５０年埼玉県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業後、ブラジルへ移住。サンパウロのパウリスタ新聞社勤務を経て’７８年帰国。高橋幸春名義でノンフィクションを執筆。’８７年『カリブ海の「楽園」』で第６回潮ノンフィクション賞受賞。’９１年『蒼氓の大地』で第１３回講談社ノンフィクション賞受賞
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感想・レビュー
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Yuna Ioki☆
41
1451-147-54 あの国ならさもありなんといった内容に(¯―¯٥)タイトルの「国籍不明」の意味を世間に知らせたかったのような内容でした。2016/05/23
vitis
2
日本から地上の楽園を目指し北へ戻った家族と日本に残った家族。 北の工作員と外交官と、かなり重めの話。 初めての作家さんでしたが、上巻の最初は読みづらく感じたものの、最後は楽しく読めました。 2015/04/25
ケロたん
1
陸軍登戸研究所、気になります。偽札製造や見破る技術も日本製。2023/02/18
Kamabonz
1
その先がわかっているのに読ませてくれる展開でした。 北朝鮮工作員による破壊工作や拉致が話題だった頃を思い出し、懐かしい感じがしました。 彼の国の方々の過酷な暮らしぶりと命の軽さが伝わってきて、ページをめくる手に力が入ってしまいました。2020/10/28
Jeanie
1
サスペンスとして収束はきれい。もう少し朱の経歴や高の家族を失った経緯なんかが読みたかった。2012/10/26
