内容説明
梨羽五月香は虎の化身伝説をもつ台湾・飛虎族と飛騨忍軍末裔の間に生まれた少女である。自衛隊反乱子によって姉を人質にとられ、日本クーデターと台湾革命計画の渦中に巻き込まれる。旧日本軍埋宝をめぐる残雪の旅路は、陰謀の背後に潜む“鎌倉法王”との対決へ。そこには自衛隊特殊部隊が立ちはだかる―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hit4papa
33
殲滅された戦闘民族の生き残りの女子高生が、巨悪と戦う伝奇小説です。主人公は、優れた身体能力を持つ少女という設定で、人間離れというか、スーパーヒーロー並みですね。よく考えると無茶なストーリー展開です。しかしながら、それを感じさせる間のないテンポよ良さがあります。折々に、主人公の育ての親の悲劇を織り交ぜて、読者の怒りを煽り立ててきます。敵に誘拐された義理の姉の救出劇が、本作品のクライマックスで、戦闘シーンは大迫力!ページ数は少ないけれど、読み応えがたっぷり。期待していなかっただけに、収穫が大きい作品でした。2024/08/27