内容説明
『東京人』人気連載!「町」をめぐる記憶と物語のエッセイ集。
目次
映画が輝いていた頃の遠い日の記憶が甦る町「青梅」
「池上」「千鳥」「蒲田」慎ましく懐かしい、水郷の町の面影
新旧の顔が混ざり合う練馬区の素朴な町
歩くほどに意外な顔が見える「八王子」の町
線路のない町「武蔵村山」と多摩湖を抱く「東大和」
新緑に萌える玉川上水が流れる町「羽村」「福生」
東武東上線沿線、川と工場と田園の町、板橋区
清朗な暮らしが町の隙間に息づく「赤羽」「王子」
子供時代の思い出と歩く「阿佐谷」「荻窪」
越中島貨物線がつなぐ川辺の町「砂町」「亀戸」「新小岩」〔ほか〕
著者等紹介
川本三郎[カワモトサブロウ]
1944年、東京生まれ。評論家(文芸、映画)。1991年に『大正幻影』でサントリー学芸賞、1996年に『荷風と東京』で読売文学賞を、2003年に『林芙美子の昭和』で桑原武夫学芸賞、毎日出版文化賞を受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yutaka Matsuzawa
8
「東京泊まり歩き」として雑誌「東京人」の2002年頃の連載を本にしたもの。大きな繁華街やビジネス街ではない東京の町を、ふらりとそっと散策し、いい飲み屋を探し、一泊してから帰るエッセイ。文章に添えてあるモノクロ写真も良く、成熟した町の良さを知ることができる本だった。〇2018/03/23
Akihiko Kimura
0
町歩きだって、旅なんだよね。この世界観、共感出来ます。2017/05/10
イカ男
0
P130に「粕谷一希さんは、ある随筆のなかで『極端にいえば、私のような存在には本と酒があればよい。街でいえば、本屋とくに古本屋と気分のよい居酒屋があればよい。』」ここ京都はそのふたつがある。2012/07/21