出版社内容情報
海女のおばあさんとなつきの、ひと夏の経験なつきは小学5年生の夏休みを、いままでほとんど会ったことのないおばあさんと暮らすことに……。海ぞいの小さな町に住むこのおばあさんは、じつは海女だった。 小学上級から
内容説明
5年生の夏休み、なつきと弟のよしひろは、ばあちゃんの住む、日本海沿いの小さな町で過ごすことになった。小さいころに一度会っただけのばあちゃん。そのばあちゃんは、80歳を越えても海にもぐりつづける、大海女だった。小学上級から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
26
小五の夏休み、お父さんが経営する喫茶店がつぶれて、突然弟と二人鳥取のお祖母ちゃんの家に預けられたなつき。大好きな愛犬リンリンや親友恵理とも離ればなれ。久しぶりに会うお祖母ちゃんはなんだかぶっきらぼうでそっけない。五年生のなつきのひと夏の成長譚。潮だまりで遊んで、お祖母ちゃんの手伝いをして、少しずつ大人になる少女。リンリンとの再会と許されるシーンは涙。お祖母ちゃんと留さんが素敵!2013/07/25
rokoroko
17
小5の夏お父さんのしくじりで夏いっぱいをあまり馴染みのない海のそばのおばあちゃんの家で過ごすことになった姉と弟。自分でものを考え始めるころなのか、この年齢向けの本は良書が多い気がする「僕がぼくであること」や「君たちはどう生きるか」のように。これも家にありふと手にしたのに一気に読んでしまった.きっと感想文用に購入したのだろうが一体どんな感想書いたのか大人になった子供たちに聞いてみたい。私の子供は皆自分の考え選択で独立してしまった。本の影響かなぁ~2020/06/08
びすけっと
13
2003年6月刊。お気に入りさんおすすめ本。小五の夏、なつきは弟とともに父が寄り付かない祖母の家に強制帰郷。実は二度目。ばあちゃんは八十になるけれど、腕利きの現役海女さん。父にも腹が立つし、父を悪く言うおばあちゃんにも腹が立つ。暇で暇で仕方がなかったけれど、磯を眺めているうちに海の生き物のたくましさに気づきます。「大きいものだけが小さいものを支えているということなどない」「役に立っていない生き物などいない」とおばあちゃんの言葉。子を産んだ猫も、飼い犬のリンリンも支え合いなんだ。そう作品の中でも。2014/09/30
MOKIZAN
11
問答無用で弟共々、見知らぬ土地の祖母一人の家で、夏休みを過ごす羽目になった小学5年生の夏物語。日がな海を眺め、磯場の観察をしながら、自分のまだ知らぬ世界の多さ、広さを体感してゆく。そして、祖母との絡みの中からは、他人と付き合う時の機微が刷り込まれ、その感覚を身に馴染ませたようです。休み明けには、一回り大きな器の人になったくれたのでは。結果として穏やかでいい夏休み生活だったでしょう。ただ、宿題に手をつけていないようなのが気掛かりではある。2015/07/15
ゆう
5
小5の夏休み、お父さんの店は閉店することになり、なつきと弟のよしひろはおばあちゃんのうちに預けられることになった。鳥取県に住む海女のドキュメント番組から着想したという本作。家のこと、弟のこと、心配ごとを抱えてかたくなった心を、おばあちゃんや海でのくらしが優しくほどいていく様子がとてもいいです。夏休み読書ににおすすめ。2012/06/27
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