ぼくはお城の王様だ

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  • サイズ B6判/ページ数 411p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784062112994
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

少年の邪悪な魂、それをもあなたは愛してしまう。サマセット・モーム賞受賞作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

harass

65
ブログで劇薬小説として挙げられていて借りる。少年は家政婦の母と一緒に、裕福で妻を亡くした男性の豪邸に住み込むことになった。その紳士には同い年の子がいるが…… 実に嫌な話で救いが全く無い。少年の心情描写は実にリアルで生々しい。キングの作品を連想した。しかしまあ、英国人作家はこういうのを書かせると非常にうまい。ユーモアが無いブラックユーモアとでもいうのか…… この本を読む効用として、怖いものみたさと、救いになるとしたら似たような経験を持つ人に、あなたは孤独でないと、気がつくようになることか。文庫化求む。2017/01/30

HANA

65
後味悪さは評判通り半端じゃなかった。『隣の家の少女』には流石に及ばないものの、キングジョーがフーパーによって追い詰められていく様は読んでいて何ともいらいらする。それが『隣の家~』みたいに即物的なものじゃなく、己のうちにあるものが中心となっているから余計に手がつけられない。そういう部分を持つキングジョーも然ることながら、至る所で弱みを見せながら追い詰めていくフーパーもどこか歪んでいる。ついでに登場する二人の男女も歪んでいる。健康的な人物が一人しか出ないという、何とももやもやした読了感が残されました。2014/06/14

星落秋風五丈原

24
本書のチャールズと母ヘレンの関係は萩尾望都氏の「残酷な神が支配 する」のジェルミと母サンドラの関係そのものだ。 精神的自立ができていないヘレンは以前は「あんただけが頼りなのよ。」 とチャールズにすがりついたかと思えば、新たな救世主フーパー氏との 出会いに舞い上がり、「あんたにとって何が一番いいかぐらいわかっている。」 と言い放つ。ヘレンの相手となるフーパーも、経済的には自立しているが、精神的には 不安定。そんな子供大人達には、血の繋がった自分の息子達-チャールズやエドマンド-を救えるはずがない。2004/09/15

あっちゃん

23
子供特有の狭い視野、大人に閉じ込められた小さな世界で二人の少年の静かな戦争が息苦しい!この表紙はどうしたことか?(笑)文庫版の表紙の方は内容を表していると思う(  ̄▽ ̄)2018/07/25

ペトロトキシン

21
劇薬小説と紹介されていたので読んでみたのだが、そこまでの劇薬感を感じなかった私はおかしいのだろうか?確かにキングショーの言い分が全く通らない理不尽さは感じるものの、これくらいの事は普通にあるような気もする。最後のは自殺だったのか事故だったのかは不明なのだが、フーパーがキングショーが死んでしまったのを受けて、それを勝ったと表現するのはゾクッとして恐怖を覚えるシーンではある。2017/05/04

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