内容説明
二十一世紀の最初のサラリーマン川柳傑作選、一も二もなくありがたく「一新紀元」の巻。相もかわらぬ世の名ばかりの情・忠・仁・念・礼・滅の風潮に「一言居士」の巻。しかし、何はともあれ一番なのだから、いろはのいの「いのいちばん」の巻。「一か八か」で決めました。第14回応募作品から三者の選による優秀作を収録。
目次
情の句―世のなさけが身にしみる!?
忠の句―つくし、つくして!?
仁の句―人柄は素晴らしい!?
念の句―あきらめるのは早いぞ!?
礼の句―決してハミだしません!?
滅の句―おさきまっくら!?
著者等紹介
山藤章二[ヤマフジショウジ]
1937年東京に生まれる。イラストレーター。日本エッセイストクラブ会員。講談社さしえ賞、文春漫画賞、菊池寛賞受賞
尾藤三柳[ビトウサンリュウ]
1929年東京に生まれる。川柳作家。「よみうり時事川柳」選者、日本川柳ペンクラブ理事長、川柳公論主宰
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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とも
5
おばあちゃん家にて。~平成13年の作品集ということで、iモードやガングロなど懐かしい言葉も。ちょっと時代を感じました(笑) 社の中に松の廊下があったなら/七転び八起きしてからまた転び/ボーナス日妻の口座へスルーパス/窓際でよかった同期は窓の外/サラリーマンわが社にかけたい保険金/ダイエット成功したら「やつれたね」/孫ふえて補正予算のお年玉/四十過ぎすり寄るメスはインコだけ/誕生で止めたタバコを子がふかす/名案だしかしそいつを誰がやる/衣食住足りて自己中多くなり/引きこもり説教したら立てこもり2016/02/29
Reee
0
この本が出版された年、僕はまだ15歳。当時だったらサラ川に投稿する世のサラリーマン、OL、主婦の気持ちは理解し難いものだったろう。しかし僕もう社会人になって4年。時代の違いもあり共感しにくい内容もあるが、2013年現在でも大いに共感できる作品も多い。この川柳は普段会社や家庭で暗雲たる気持ちで過ごしている人たちが気持ちを解放するために放つメッセージのようなもの。5・7・5に集約されたこの思いにはある種の芸術性すら感じる。。。。何年後かに僕も投稿しているかもしれないな。2013/06/02
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