内容説明
日本映画界のなかで妖しい光を放ち、多くの傑作と人材を輩出した「ロマンポルノ」の誕生から終焉までを隠されたエピソードで綴る初の映画秘史。
目次
第1章 日活、経営方針の転換
第2章 ポルノ路線への戸惑い
第3章 ピンク映画とわいせつ裁判
第4章 花ひらくロマンポルノ
第5章 ロマンポルノ、第二世代へ
第6章 生み出される傑作、名作
第7章 映画新時代を担う監督たち
第8章 ロマンポルノの終焉
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gtn
13
日活ロマンポルノの全盛は、70年代の一時期に過ぎなかったが、これまでにない作品をこの世に残したいという俳優の昂揚感と、遅配欠配による荒廃が渦巻いていたという。その空気が俳優陣を刹那的にしたのか。芹明香とひろみ麻耶は覚醒剤、花柳幻舟は傷害で実刑を受ける。挙句の果て、前野霜一郎が児玉誉士夫邸にセスナ機で突入し自爆。無駄に生命力を消費し、16年半で歴史を閉じたロマンポルノ。当方、残念ながらその時代に間に合わなかったが、各作品のストーリーを眺めると文芸的な香りも漂う。観てみたい。2019/09/17
inokori
8
映画産業が斜陽化する中で,日活が選択した起死回生の「ロマンポルノ」路線は,経営再建策の一つであったと同時に,停滞する人材登用策でもあったという妙手だったことは前半から読み取れる.「にっかつロマンポルノ」の一時代をともかく総花的に書き上げられてはいると思う.しかし,後半はとにかくこの歴史の当事者たちの名前の羅列に近い感じで,整理されたものとは言い難く感じられる.「全史」と称するなら,せめてフィルモグラフィは付けて欲しかった.旧作のリメイクも始まった現在にあって,本書のような試みが出てきてもおかしくない.2010/10/04
takao
1
ふむ2021/11/10
tkm66
1
資料2005/01/23
岡久 克彦
0
ブクログ2010/09/15
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