出版社内容情報
【内容紹介】
新井白石とカトリック司祭シドティの奇(くす)しき出会い。
この出会いの意味を、日本と西洋の文化の根底から問い直す。
【新井白石】(1657-1725)6代将軍徳川家宣を補佐し、高邁な政治理念に基づき「正徳の改革」をすすめる。また時代をはるかにこえた実証的、合理的精神は歴史、言語、地理、文学などの分野に先駆的業績を残した。西洋学の開拓者、蘭学の始祖ともされる。
【シドティ】(1668-1714)ローマ教皇から派遣され、キリシタン禁教下の日本を最後に訪れた司祭。江戸小石川の切支丹屋敷に幽閉される。その学識・人格は新井白石に大きな影響を与えた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
桑畑みの吉
2
2000年1月出版。江戸中期に学者・政治家・詩人として活躍した新井白石、キリスト教再布教のため決死の密入国をしたイタリア人宣教師シドティ(シドッチ)。呆気なく捕縛されたシドティは白石の取り調べを受けることになった。そんな二人の生い立ちから出会い、死に至るまでを考察した内容となっている。筆者は白石とシドティの間にはある種の友情があったと考えており、白石の才能や合理性を大変評価したスタンスを取っている。実質7年で終わってしまった白石の治世がもっと長く続けば、日本の歴史も少し変わったかなと想像するのも楽しい。2022/02/10
-
- 和書
- ミル自伝 (新装版)