内容説明
世紀末日本に彗星のごとく現れた団体「理性の跳躍」。エリート層を中心に七千名の会員を擁し、膨大な資金力を持つ彼らが主張する強者の論理が人々の心をとらえていく。だが、その陰でひっそりと不可解な死を遂げた男がいた―。混迷の現代社会を問う書き下ろし長編サスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Mitsuo Seki
2
カルト教団とは違う路線のカルト集団「理性の跳躍」が日本のリーダー界を席巻する勢いで伸びているところで、集団のリーダーが殺されてしまう。しかし裏ではもっと恐ろしいことが進んでいた。 最後の詰めがちょっと甘いと感じたけど、そこに行き着くまではとんとん拍子に話が進んでいて読みやすかった。 舞踏病とか、自然有機農法とか、それがどこでどうつながっているのか。2013/12/12
yocco@
1
初読み作家。理性だけで考える、それはなかなかできない。人間にできないことはたくさんある。なかなかテンポもよく、楽しめた。他殺なのに事件性なしとされてしまうことが現実にも多いのだろうか。2015/09/19