内容説明
パナマ運河開削に心血を注いだ、たった一人の日本人・青山士。荒川放水路、信濃川大河津分水自在堰など、数々の河川工事を指揮して暴れ川を治め、日本の土木史に偉大な足跡を残した技師・青山士の進取と苦闘の青春。
目次
爆破計画
船出
シアトルの霧
紐育
カリブ海の夕陽
地峡の夜明け
望郷
地滑り
ガツン閘門
帰国
アメリカ花水木
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆみねこ
3
明治時代にパナマ運河開削工事に身を投じた若き日本人技師、青山士(あおやまあきら)の話。遠く祖国を離れマラリヤや黄熱病が猛威をふるう劣悪な自然環境の中、人種差別と闘いながら日本人としての誇りを失わず運河の開削に全身全霊をささげた男の物語。太平洋戦争末期、日本軍にパナマ運河を爆撃するため資料提出を強いられたが、終戦で無謀な試みは避けられた。帰国してからも日本国内の信濃川大河津分水の修復など様々な工事に携わった。高邁な志を持つ、明治の男の気骨に感動しました。2011/07/06
さぼてん
0
あのパナマ運河の建設に関わった日本人がいたとは知りませんでした。青山士。マラリアや黄熱病の恐怖と戦いながら、測量のポール持ちから始めて最後は現場を任される主任設計技師として貢献しました。内村鑑三の「誰でもが後世に残す事ができる生涯とは、神のため、世のために尽くす生き方なのである」、「私は、この世を私が生まれて来たときより良くて残したい」という言葉を具現化した人でした。明治日本が短期間で近代化を成し遂げられたのは、このような若者が多くいたおかげだと思います。2019/03/02
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