内容説明
政略と性愛の夢々輪舞!高祖劉邦の死の直後、躍動する歴史。呂后・朱虚侯・淮南王・周亜夫。宮廷に充ち溢れる凄絶な人間のエネルギー。
感想・レビュー
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Ryuji
2
★★★☆☆タイトルは「呂后」でとあるが呂后の生涯の話ではなく劉邦薨去後、景帝の時代に起きた呉楚七国の乱後までを書いた小説。主に朝廷内の権力闘争の模様が詳細に書かれている。前半1/3位までのところで呂后は死んでしまうが、劉邦亡き後の呂一族のための行動力はある意味では抜群である。その行動力が呂一族のためではなく、民に向かっていれば悪女の汚名は着なかったであろう。それにしても皇帝に群がる人達の権力争いの凄いこと、文帝・景帝もなんだこんな程度の人物か?と思ってしまった。残念なのは呂后のことをもっと読みたかった。2014/12/07