出版社内容情報
日本の胴体人間『五体不満足』の著者、乙武洋匡君を知っている日本人は、この記述をなるほどと思うだろう。奇形に生まれたことを逆手にとってポジティブに生きた人間は、昔から沢山いたのである.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』 296頁、より)
内容説明
両手両足がなくたって今日も電動車椅子で走り続ける、早大生・乙武洋匡君の「生きる力」とは。やさしい気持ちが湧いてくる本。
目次
第1部 幼児期・小学校時代―車椅子の王様(威張りん坊;重い扉;高木先生 ほか)
第2部 中学・高校・予備校時代―全力疾走(ドリブルの名手!?;お祭り男;ヤッちゃん ほか)
第3部 早稲田大学時代―心のバリアフリー(衝撃デビュー;宝の持ちぐされ;早稲田のまちづくり ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
139
今まで気にはなっていても読んでいなかった1冊。健常者と障害者と言う区分け。健常者とは特定の慢性疾患を抱えておらず、日常生活行動にも支障のない人をいうそうだが、体に疾患はなくとも最近は心を病んでいる人がどれだけいる事か。乙武さんの障害は不便だが不幸ではないと言う言葉。どれだけ健常者と言われる人がその事に気付いているだろうか。恵まれた環境と言う言葉でひとくくりにはできない。本人の努力、家族の努力。障害のある人には手を差し伸べるのはもっともなことだけど、本人が何を望んでいるのかを確認しながら接する必要を感じた。2013/04/02
Die-Go
89
駅内無料図書にて。表紙の乙武氏の笑顔を見て、これもてるわと若干の嫉妬心が生まれたのは秘密にしておきたい。だって美男子なんだもん。さて、本書はその乙武氏が生まれてから大学で大活躍するまでを自叙伝の形で追っている。バリアフリーが謳われて久しいが、今の社会はその当時抱えていた問題をクリアてきているのだろうか?乙武氏も調子に乗っちゃって色々問題を起こしたけど、その萌芽はここにちょっとあるのかなと思わされるところあり。 全体的に楽しんで読めた。 ★★★★☆2018/12/06
馨
70
ご本人の頑張りもお人柄も素晴らしいものですが、私が驚いたのはお母さん!生まれてきた我が子を初めて見られた時の感情がすごいと思います。普通なら大ショックだろうに。
takaC
69
最近読んだどれかの本(どれだったか思い出せず)の解説でこの本のことに触れられていたの久しぶりに再読。家にはないので図書館本で。2014/02/09
こばまり
68
福祉分野で働く男性が「僕はこの本が嫌いです」とハッキリ仰ったのが印象的で思わず手に取る。改めて読み返すと、幼い頃より小さな王様で特権意識を感じなくもないが、情熱的で自らの考えを持つ好青年ではないか。政治家に向いている。 2021/06/08