内容説明
女の視点で〈男社会〉を裸にすると、全く違う世界が開けてくる。〈男社会の重石〉から女が自由になる本。田嶋流フェミニズム宣言。
目次
第1章 自分の足を取りもどす
第2章 男は王侯貴族、女は奴隷
第3章 カルメンはなぜ殺されたか
第4章 駒子の視点から読む『雪国』
第5章 恋と愛と軽蔑と情事
第6章 「父の娘」と「母の娘」と
第7章 復讐とは―整形美容と快楽の奪回、『女悪魔と呼ばれて』
第8章 「操り人形」の性―『魔法の玩具店』
第9章 「自分だけ」のもの―『自分だけの部屋』について
第10章 「男の目」が女を〈去勢〉している
第11章 SFにおける男と女
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Miki Shimizu
1
世界の文学作品をジェンダーの視点から問い直す。ちょっと読むのに疲れた。最後の方は読み飛ばしてしまった。ごめんなさい。2019/12/08
ayao
0
『雪国』、『カルメン』、ギリシャ神話にウルフ、と幅広くフェミニズムの視点から論ずる。 特にウルフは、エッセイではフェミニズムを支持しながらも、小説では伝統的女性像を守る矛盾した作家、との評価に頷ける。ウルフの小説には『ライフ、リアリティ、葛藤』が無い。『意識の流れ』の手法を開拓したが、それは葛藤を隠すための隠れ蓑だったのではないか。読書としての男性の目を意識し、「何が書きたいか」より、読まれるために「どう書くか」に集中していた、とのこと。深い洞察。次は『自分だけの部屋』を読もう。2025/03/17