内容説明
零戦を駆り、世界で最も速く強かった撃墜男が明かす戦闘機戦の真実。極限状況での人間の知力・体力・精神力、そして戦争の悲哀を渾身の力で、世に問うた鎮魂の名著。著者撮影・所有の貴重写真も多数収録した新版。
目次
第1章 日華事変(日中戦争)
第2章 太平洋戦争
第3章 ラバウル航空隊
第4章 訓練
第5章 逆潮
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紫電改
1
戦闘機乗りの回想録として読みやすくあっという間に読了。前半は格闘戦の技術的な話で難しかった。後半より日本が負け戦になっていく様子や当時の海軍航空隊の衰退状況が良くわかり、アメリカの物量戦の凄さを垣間見た。零式艦上戦闘機が名機であったことを踏まえてもう一度柳田邦夫の「零式戦闘機」を読みたいと思った。2023/01/26
しょうご
1
著者自身からガダルカナルで敵機に銃弾を浴び、頭から目にかけて弾を浴びます。その状態からラバウルまでの帰還は、何度読んでも手に汗握ります。もうだめだと思い、敵に突っ込もうと思いつつ、意識朦朧の中、試行錯誤を繰り返します。睡魔と戦い、帰還までの奇跡としか言いようがありません。でも、執念と信念のエースパイロットです。
Yoshinobu Kasahara
0
大戦を生き抜いた一人の戦闘機乗りの記録。何という精神力の強さ。 日本軍と米軍では命の扱いに大きな差があったが、仮にそれに気づいても修正させることは出来なかったであろう事が体感として理解できる一冊。 飛行機乗りはそう決めたときから命はいずれ失われると理解している。 今の日本も何か間違っているとして、誰かが、それに気づいても、修正させることは出来ないのだろう。2021/08/21