内容説明
北八ケ岳連山の山麓に中古の小屋を入手し、自然に親しみ村人と交わり友の輪が広がった13年…。“いわゆる別荘地”に閑静な自然が求められなくなった今、山村の“里外れ”こそがいちばん安心して自然に抱かれる場所ではないだろうか。
目次
山小屋とのきずな
小屋開き
村の英雄
山菜採り
Tの絵
土石流
山の動物記
山の昆虫記
進藤さんの丸太小屋
山のかなたの友
排水管掃除機内蔵排水管
山小屋文庫〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
onasu
19
信州八ヶ岳の北側の山麓に、中古の小屋を求めた著者の山暮らし(夏場中心)のあれこれ。題名からすると、登山の際にお世話になる山小屋を思い浮かべるが、これはそうではなく、山村の里外れにあるセカンドハウスてなとこ。 執筆のきっかけは、病に伏せる同級生の慰めになればとのことで、30年ほど前、平成の始め頃のもの(発行92年)。 年に数ヶ月、山の清涼な空気の中で暮らすというのに憧れはすれど(山菜やキノコを採取したりとかも)、読んで楽しむくらいが関の山か。 著者は存命のようだが、高齢により、小屋は手放されたかな?2018/06/02
手ぬぐいゲッター
1
山小屋と言っても登山者が泊まる小屋じゃなく、筆者の別荘が信州の尾根の近くにあるので山小屋と称しているものです。山小屋でのいろんな出来事が書かれており興味深く読むことができました。2014/08/02
青い実
0
年に4,50日を過ごしてきたという山小屋での十数年に渡る思い出が語られる。全てが「田舎暮らし」や「不便だけど幸せな生活」を象徴するもので、憧れを手にした先達者の自然や里山文化への柔軟性のある態度が滲み出ている。汗水垂らしながら周辺環境を再整備する高揚感溢れる初期から時はゆっくりと流れ、著者にとって山小屋は異文化体験のたまの住処から生活の一部へと変貌してゆく。一時の満足に終わらない山小屋への温かい眼差しや自身の変化をも受け入れて不便さに馴染んでいく過程は山好きとしても見習わなければならない。2023/05/30
nonnon
0
★★★★★2020/06/09