流動する癌細胞―吉田富三伝

流動する癌細胞―吉田富三伝

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  • サイズ B6判/ページ数 374p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062054874
  • NDC分類 491.65
  • Cコード C0023

内容説明

化学物質による世界初の内臓癌の創出、液状の癌である吉田肉腫・腹水肝癌の創出―。病理学者吉田富三はこのような基礎研究から、「癌は一つの細胞からでも再発する」「癌には個性がある」「癌は全身病である」という癌の本態を明らかにし、癌化学療法への道を開いた。癌研究のみにとどまらず,医療制度の改革、国語問題にまで幅広い発言と活動をくりひろげた彼の生涯を追いながら、昭和初期から展開された日本の癌研究の一つの系譜を明らかにする。

目次

今日の癌研究への道を開く
第1章 生い立ち
第2章 佐々木研究所時代―世界初の人工肝臓癌
第3章 長崎医大時代―吉田肉腫の発見
第4章 東北大時代―敗戦前後の混乱期
第5章 吉田病理の開花期―吉田肉腫と腹水肝癌
第6章 東京大学時代―癌には個性がある
第7章 癌研究会癌研究所所長時代―多方面での活躍