出版社内容情報
森 絵都[モリ エト]
著・文・その他
内容説明
ガソリンスタンドで働きながらロックバンドで歌をうたう、いとこの真ちゃん。そんなハデな真ちゃんに、まゆをひそめる人もいるけれど…。小さいころから大すきだった真ちゃんの家族が、ばらばらになってしまうかもしれないと知った、さゆきは…。第31回講談社児童文学新人賞。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はるれんママ
29
森絵都さん、繊細で難しいお年頃の心理状態をすごく的確に丁寧に描かれている作家さんだなといつも思います。中学生位の時って、大人からしたら「そんな事」でも、本人達にとっては一大事で、分かってもらえないもどかしさからイライラしちゃってた気がします。さゆきがテツがしんちゃんがそれを思い出させてくれました。「自分のリズムを大切に」。簡単なようで実はすごく難しい。周りに振り回されず、自分のリズムで生きていく事の強さを忘れないようにしたい。そう思わせてくれた作品でした。2022/09/18
菅原孝標女@ナイスありがとうございます
22
私が産まれる前に生まれた物語。森絵都さんのデビュー作。不安定で、それでいて逞しい、ちぐはぐな青春を見事に描き出しているなと。自分のリズムを大切に、それは子供はもちろん大人にも言えること。ワン、トゥー、スリー。ワン、トゥー、スリー。2018/02/14
かいゆう
22
中学一年生。小学生の頃とは違い、友だちや家族との関係の中で、楽しい以外の周りの状況が見えるようになって影響され、不安定になり始める頃だろうか。『まわりの音なんて関係ない』『自分のリズムを大切にしろよ』背中を叩いてもらった気がします。『あたしたちにとっては、このくだらない瞬間が宝物みたいに大切なんだ』10代の頃はいろいろあったけれど、やっぱりよかったなあと懐かしくなりました。2014/11/08
ふみ
21
著者二十歳のときの作品。うん、二十歳だな、こういう作品は子どものときに読みたかった。 いいお話です。2018/10/23
ふじ
20
やっと短い冬休み、読み慣れた作家の小説を読む至福の時に突入。まずは森絵都のデビュー作。爽やか!変わらないと思っていた毎日が、変わるものだと気付かされる中学生という年頃。淡い恋心や日常がテーマで、要所要所に刺さるフレーズもあり、本が好きじゃない子にも薦めやすい。続編も読まなきゃ。2020/12/29