内容説明
時は後漢末、献帝を擁した曹操の権勢は絶大なものがあった。劉表より荊州を譲られた劉備は、諸葛孔明の進言により蜀に兵を進め、中国は魏・蜀・呉の三分するところとなった。天下盗りを狙う曹操は、馬騰を殺し、献帝を廃して皇帝となり、天下に号令せんとした。これに対し、関羽・張飛・趙雲・馬超らの勇将、孔明・徐庶・〓統の謀将を従えた劉備は、曹操討滅・漢の復興を目指して遂に兵を挙げた。魏の諸城は次々と陥落し、憂悶のうちに曹操は死ぬ。全ての「正史」はインチキだと主張する著者が、雄大なスケールと厳密な時代考証・見事な人間描写で綴る一大歴史ドラマ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
77
面白かったです。正史は全くの誤りであるという前提のもとに描かれているので、相当の妄想が入っているのだと思いました。史実に反している分、蜀をかなり贔屓しているように感じます。そのせいか、ご都合主義のところも見られますが、雄大なスケールで描かれた物語に引き込まれずには入られませんでした。反史実と雖も、時代考証と人間ドラマがしっかりとしているからでしょう。2018/11/13
優希
53
正史を否定し、新たな三国志を描いているのが面白かったです。軸になるのが蜀。かなり贔屓していますね。関羽や張飛の活躍などこうくるのかと思うほどです。所々ご都合主義や妄想も見えますが、楽しく読めました。2021/07/14
糜竺(びじく)
5
蜀が天下統一!
総代
5
コレクターズアイテム…率直に云って、ご都合すぎてつまらない。そのうえ、巻頭の人物紹介に登場人物の行く末が書いてあるのがなんとも?2012/02/16
カワセミ440
4
こういう本もあっていいとは思うけど・・蜀に肩入れしすぎだな。劉備の軍師・徐庶が魏には行かないっていう所がターニングポイントだったかな(除庶はそこで本来歴史から消える)。関羽と張飛は意外と出番が少ない。馬超と趙雲が義兄弟って面白いし、物語後半は馬超が主役だな。曹操はともかく、曹否とか司馬親子の扱いもちょっとかわいそ過ぎる??こういう本もあっていいとは思うけど・。北方三国志読んだあとなので余計そう感じる??2019/11/14