内容説明
聖ヨハネ会桜町病院に、医療と日常生活が円滑に交流し終末の日々を豊かに暮らすことのできるホスピスを創立しよう―。終末期にある人たちと共に過ごし語り合いながら、生と死、命の谺を優しく透徹した眼で描く。
目次
心のなかの空席
聖ヨハネ会桜町病院
何事にも時がある
自分は無力である
人間的医療とは
黒々とした運命の魔手
終末期患者との出会い
平安と静けさのなかで
嘆きの壁になりたい
死は人間が還るべきふるさと
時間を共有する
今在る命は明日在るとも限らず
死が湛える無限の優しさ
ポイントを静かに越えて
最後のクリスマス
少し先を歩いていく人