内容説明
琵琶湖のほとりに嫁いで2年、家の重みと夫の背信から、子を連れ東京四谷へ帰る。心に残る“湖の美”の再現を夢み、新しい愛につつまれながら、染織の世界に生きる。精魂をこめて格調高く織りあげた傑作長篇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Jade
1
志村ふくみさんがモデルだと推測される。着物、染め織りが好きな人にはおすすめ。文体も好き。この一冊を読んで、この作家の作品を続けて読んでしまった。私の好きな小説空間を作ってくれる作家。2013/02/18
ノアエステル
0
近江の湖が悲しい。日本語が美しく景色が見えるよう。2012/10/28
ヒグフミ
0
芥川賞受賞作品らしい。図書館で借りる。はまった。2007/06/09
たつや
0
2025年40冊目。琵琶湖の情景と染色、織物の世界が織り成す、逞しく生きていくある女性の物語。夫にひどい仕打ちを受けて自死未遂するも、そこから織物に生きていく姿、そこに絡み合う周囲の男性陣とのストーリー展開が絶妙2025/02/22
teeta
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読んだ本の中で何度も登場した芝木さん、 まるで「お読みなさいよ」とでもいうささやきが...。 流れる文章、秘めた力の主人公、やはりな昭和のお話。 昭和、遠い昔になっちゃいましたね。2018/12/24