内容説明
超一流棋士たちの〈痛恨の一局〉―彼らは何を失い、何を得たか?名筆観戦記者がそのドラマを再現し、敗北の意味と再生への途を綴る異色の名勝負物語集!
目次
マンネリという隙―中原誠
〈煩悶〉と〈習う心〉―米長邦雄
勝負魂の揺らぎ―谷川浩司
見てしまった悲劇―内藤国雄
邪心―森〓二
自分に負けるとき―大内延介
あとひと押しの非情―二上達也
〈安全〉の罠―森安秀光
はやる心―桐山清澄
執念と悪手―有吉道夫
〈最善手〉の誘惑―加藤一二三
内なる敵―大山康晴
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kokada_jnet
59
1987年刊行。関西在住の著者が。1986年から1987年に『将棋世界」に「痛恨の一局」と題して12回、連載したものの書籍化。A級の一流棋士たちの将棋人生にふれながら、「痛恨の負け将棋」を紹介する。登場棋士は、中原・米長・谷川・内藤・森・大内・二上・森安・桐山・有吉・加藤・大山。1975年の名人戦で、絶対有利の局面となり名人獲得の寸前までいった、大内の対中原戦がやはり興味深い。この将棋の終盤のポカの場面は有名だが、序盤から局面を見られるのは初めての体験。大作戦勝ちの将棋だったのか。2025/04/06
ランフランコ
11
33年前の本なので知らない棋士もいるが、登場する12人は皆大物棋士だ。そんな彼らでも痛恨のポカがある。そりゃそうだろ。だって人間だものと言いたくなる。その中に森安秀光という棋士が登場する。谷川浩司の少し上の世代で内藤国男ら共に神戸組として当時の将棋界を席巻するのだがどんな顔の人だろ?と思い、ググったところ40歳の時、当時12歳の息子に刺殺されていた。うっすらと記憶がある事件だ。当時は将棋に興味が無かった為、あまり記憶に残ってないのだろう。この衝撃の事実が分かってからは、正直本の中身が吹っ飛んでしまった。2020/09/30
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