内容説明
原子力ジャーナリストの見た日本の原子力開発30年!
目次
夜明け前(日本の原子爆弾製造の研究;政、学界が血みどろの闘い)
騒然たる技術導入(手さぐりで英国炉を導入;バラはしぼみ「むつ」は漂流)
世論の対立、攻撃(勇気あるジャーナリスト;公開討論に意義はあるか)
安定期へ(苦闘から定着を獲得;「働き者」に育てる)
エネルギーの自立を求めて(「原子力の輪」を結ぼう;トイレか金鉱か―再処理)
あと始末(「子孫にツケ」を残さず;原子炉の退役)
苦悩する不死鳥
国際政治の波にゆれて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅玉
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昭和61年に出された本です。当時の原子力に対する世間の反対意見、会見の会話、記者達の苦労、原子炉の構造、他国との違いなどを詳しく書かれたものです。日本は高度な技術力で、戦後から現在まで多くの問題を乗り越え先進国の仲間入りをし、信頼を得てきたのだということを強く感じました。本書の終わりに「日本はこれから多くの問題にあたっても、この歴史を見れば成功は明白である」というようなことが書かれていましたが、今の日本の現状は彼等の努力を無駄にしているとしか思えません。古い本ですが、今こそ読むべき本だと思います。2014/07/27