講談社文芸文庫
妣たちの国―石牟礼道子詩歌文集

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  • サイズ 文庫判/ページ数 253p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061983779
  • NDC分類 918.68
  • Cコード C0195

出版社内容情報

「苦海浄土」三部作を完結させた石牟礼道子の、詩と散文による《魂の文学》60年の軌跡!

不治疾のゆふやけ抱けば母たちの海ねむることなくしづけし天草に生まれ不知火海に抱かれて生い立つ。実直な生活を歌う病弱な詩人は、近代の業苦と言うべき水俣の悲劇に遭い、声を奪われた人たち、動物植物等あらゆる生類、山河にざわめく祖霊と交感、怒りと祈りと幻想に満ちた「独創的な巫女文学」(鶴見和子)を結晶させる。60年に亘る石牟礼道子の軌跡を、短歌・詩・随筆で辿る精選集。

石牟礼 道子[イシムレ ミチコ]
著・文・その他

内容説明

不治疾のゆふやけ抱けば母たちの海ねむることなくしづけし―天草に生まれ不知火海に抱かれて生い立つ。実直な生活を歌う病弱な詩人は、近代の業苦と言うべき水俣の悲劇に遭い、声を奪われた人たち、動物植物等あらゆる生類、山河にざわめく祖霊と交感、怒りと祈りと幻想に満ちた「独創的な巫女文学」(鶴見和子)を結晶させる。六十年に亘る石牟礼道子の軌跡を、短歌・詩・随筆で辿る精選集。

目次

1 海と空のあいだに(抄)―短歌
2 あやとり祭文―随筆と俳句(簪;とある世前の秋のいま ほか)
3 命のほとりで―随筆(気配たちの賑わい;乙姫さんと三日月と ほか)
4 いまわの花―詩と随筆(死民たちの春;いまわの花 ほか)
5 死んだ妣たちが唄う歌―随筆(彼岸へ;「死」を想う ほか)

著者等紹介

石牟礼道子[イシムレミチコ]
1929年(昭和2年)3月11日、熊本県天草郡宮野河内(現河浦町)に生れる。1943年水俣町立実務学校卒業。1952年『毎日新聞』熊本県版の歌壇に投稿を始め、選者蒲池正紀に認められ、同氏主宰の歌誌『南風』(熊本市)の会員となる。1956年『短歌研究』新人五十首詠に入選。1959年『アカハタ』懸賞小説に「舟曳き唄」応募、佳作となる。この後、水俣病に関連する活動に参加。1986年11月西日本文化賞を受賞。1993年1月『週刊金曜日』創刊に参加。9月『十六夜橋』に紫式部文学賞与えらる。2002年1月、朝日賞受賞。2003年3月『はにかみの国』により芸術選奨文部科学大臣賞受賞。現在に至る
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感想・レビュー

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勝浩1958

7
やはりこの度も、女史の世界に惹きこまれてしまいました。彼岸と此岸、夢と現のあいだをゆったりと揺蕩う様がなんとも不思議な気持ちにさせられます。ところで、見る夢すべてが天然色だと仰る女史には、水銀に毒された不知火海はどのような色で夢に現れたのでしょうか。そして、ときどき触れられる水俣のことや狂女であった祖母のはなしが切ないのです。だから、きっと私は『苦海浄土』を繰り返し読むのでしょう。2015/09/27

ArenasR

4
ふとスーパーマーケットの花屋の前で前世に迷いこんで、処刑された恋人の首を晒し台から下ろす自分を幻視する、ようなシャーマン気質っぷりに、この人には世界がどう見えているのか、チャンネルの開いてない(?)私にはさすがにわかりづらい... と思っていたら、天草の海や島々の説明のなかで、「この島には、神さまだけしか今はいらっしゃいません」とあるのを読んだときに、ふと、神の遍在している世界にいる人間、というイメージが浮かんで、なにかすとんと腑に落ちるものがあった。その後はこの人の口を通して語られる様々な言葉に酔う。2014/08/23

ちゃせん

3
石牟礼道子という人の文章は、大地や海やいのちそのものといったものに結びついている気がすると思う。読み終えたあとに魂すら彼女の世界にすっぽり食われてしまったような感覚になる。書かれたものを「読む」というより、昔語りやそこに息づくものたちの声を「聞く」ようだと思いながらページをめくった。2018/10/18

nightU。U*)。o○O

3
ひどく印象的な「自分が里程標になった気がしたからだ」という一文がある。どの小文を読んでも、このひとが前近代と現代を、都会と田舎を、此岸と彼岸を対照させてその狭間でことばを置いてゆく不思議なひとだと感じる。それは批判精神でありながらお経のような慰霊の言葉でもあり、うたのようでもある。「著者から読者へ」と普通の題がつけられた巻末の言葉を読んで更に戦慄する。こんな自然に正気と狂気がいりまじった夢のような文章はそうない。2014/12/13

工藤 杳

1
いやぁすごい…。どこから語るのか。 今年3月に重版されたようで、書店に在庫が復活しています。2018/10/05

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