講談社文芸文庫<br> 槿

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講談社文芸文庫
槿

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  • サイズ 文庫判/ページ数 544p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784061983335
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

男の暴力性を誘発してしまう己の生理に怯える伊子(よしこ)。20年も前の性の記憶と現実の狭間で揺蕩う(たゆたう)國子。分別ある中年男杉尾と二人の偶然の関係は、女達の紡ぎ出す妄想を磁場にして互いに絡み合い、恋ともつかず性愛ともつかず、「愛」の既成概念を果てしなく逸脱してゆく。
濃密な文体で、関係の不可能性と、曠野の如きエロスの風景を描き切った長篇。谷崎潤一郎賞受賞。

槿
著者から読者へ
年譜


古井 由吉[フルイ ヨシキチ]
著・文・その他

松浦 寿輝[マツウラ ヒサキ]
解説

内容説明

男の暴力性を誘発してしまう己の生理に怯える伊子。二十年も前の性の記憶と現実の狭間で揺蕩う国子。分別ある中年男杉尾と二人の偶然の関係は、女達の紡ぎ出す妄想を磁場にして互いに絡み合い、恋ともつかず性愛ともつかず、「愛」の既成概念を果てしなく逸脱してゆく。濃密な文体で、関係の不可能性と、曠野の如きエロスの風景を描き切った長篇。谷崎潤一郎賞受賞。

著者等紹介

古井由吉[フルイヨシキチ]
1937年(昭和12年)11月19日に生まれる。1960年(昭和35年)3月、東京大学文学部ドイツ文学科を卒業。1962年(昭和37年)3月、大学院修士課程を修了。1971年(昭和46年)1月「杳子」により第六四回芥川賞を受賞。1980年(昭和55年)5月『栖』により第一二回日本文学大賞を受賞。1983年(昭和58年)9月『槿』で第一九回谷崎潤一郎賞を受賞。1987年(昭和62年)4月「中山坂」で第一四回川端康成文学賞受賞。1990年(平成2年)2月、第四一回読売文学賞小説賞(平成元年度)を『仮往生伝試文』によって受賞。1997年(平成9年)1月『白髪の唄』により第三七回毎日芸術賞受賞
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yumiha

48
40代の杉尾と関わり合う3人の女の物語。若い頃のストレートなやみくもな恋愛ではない。若い頃に見たようで見なかったもの、取り残してきたものなどなどの人生の負債がいきなり顔を出す。うっとおしく思いながらどこか惹きつけられる。誘われながら拒まれる。そんなややこしい現実にさらに妄想が絡み合う、という一筋縄ではいかぬ日々が綴られる。私はリアリストなので、こんな恋愛はノーサンキューだな。2021/09/30

ちぇけら

18
濃密な粘液に溺れて窒息してしまう。本は目で文字を読むものだと思っていたが違ったみたいだ。終始、粘着質な匂いを読んでいたような気がする。吸うのが苦痛でしかたないのに吸わざるを得ない、まるで密閉された空間における毒ガスのようだ。槿の匂いを象徴的に用いながら、物語は淡々とすすんでいく。しかし文字を追えば追うほど匂いは強まっていく。大人の性の匂いだ。いつかこの匂いを思い出すとき、ぼくは大人の性愛に耽っているのかもしれない。2018/02/24

nabe2511

11
「杳子」に続き図書館で借りたはよいが127頁からはどうにも先が細り、朝顔が支木に隙間もあたえぬ勢いでねっとりとした蔓を這わせ始めた、6月だというのににわかに暑い盛りに返却期限を迎えてしまい、さてつぎはあるものかといつになく往生際悪くしかしいつまでも手元には許しおけず、これもまためぐり逢いかと独り言ちて返却ポストに投げ入れた。幽霊も凍り付く厳寒の最中再び手に収まった季節がよかったのか捕らえどころのない文体をひとつひとつ理解しようもなくPDFのように塊として受け入れる術でなんとか読了まで漕ぎ着けた。2021/01/26

rigmarole

9
印象度B。半ば妄想状態、半ばうつつの、ストーリー性も淡いこの小説を読むのに半年以上かかってしまいました。しかし所々に、すっと私の腑に入ってくる(すとんと落ちるというほど合点がいかなくとも)箇所もあり、読んでいて骨は折れても、苦痛ということはありませんでした。酒を飲んでほろ酔いの時分に、ある程度自分の感性・理性を鈍感にして読む方が愉しめたりして。意外な読み方を発見しました。この物語を、中年の微妙で怪しく危うい性愛・恋愛の昇華・芸術化と見るか、「そんな余計なことを考えないで、シンプルに生きよう!」と考えるか。2016/03/06

sabosashi

8
 気が遠くなるような昔に読み始めたという印象あり。  筋はあってないようなもの(わたしの集中力を疑われてしまいそうだが)。  というか、筋自体はわりと卑俗な絡まりから成り立っているが、実は自分の頭のなかのどこかでまったく異なった彩りの話を読んでいたような気がしてならない。  しかしながら、それでもふっと我にかえると、二人の女の話に聞き入っている、耳をそばだてている自分に気がつく。 2017/03/29

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