出版社内容情報
こまったことは、だれにでもあるんだよ。 南の島にすむおさるの少年の、友だちも家族もみんなおさる。ある日、カニが耳をはさんで離れなくなってしまった。自分だけみんなとちがうなんて、いやだけど…… 幼児から
内容説明
ぼくは、みなみのしまのおさるです。みんなとのんびりくらしています。ところがあるひ、かにが、ぼくのみみをはさんでしまって…。小学1年生から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
61
児童書。低学年向け。「みんな、ぼくとおなじおさるなので、まるで、たくさんのぼくが、そこらじゅうにいるみたいです。じぶんでも、どれがほんとうのぼくか、わからなくなります」しかしある日、ぼくの耳に一匹のカニがとりついた。みんなと同じじゃなくなった。ぼくはひとり…。落ち込んだぼくに、おじいちゃんが、自分の経験を話してくれる▽低学年向け児童書なのに、とても哲学的。謎の癒しを感じる。カニの形のピアスが欲しいな。2020/06/25
Natsuki
53
あさるシリーズ第2弾♪前作から変わることのないおさるの毎日。ところがある日、おさるの身に変化が( ̄□ ̄;)!!このままおさるではなくなってしまうかもしれないという不安にかられるおさる。。。そんな時に聞いたおじいちゃんのこどものころの話。なんだろうこの安心感。自分が子どもの頃にも似たようなことがあった気がします。ちょっと懐かしい気持ちになりました。2016/12/28
anne@灯れ松明の火
23
県立で。講演会で、”創作秘話”と言いながら、実は”ほら話”(笑)を聞かせていただき、気になっていた。みんなそっくりのおさるたち。でも、ある時、カニにはさまれて、みんなと違うさるになってしまって……。人と違うことの不安を解消してくれたのはおじいちゃん、ひいおじいちゃんの体験談。いとうさんの作品は、おじいちゃんと孫の素敵な関係が描かれていて、いいなあ。2016/05/25
いろ
20
「おさるのまいにち」読んで気に入って以来,はや2年半^^; シリーズもっと読みたいと思いつつ,機会を掴めず,我が家の2冊目は,干支おさる祭♪で。大きくて,ほんの少しの文字だけど,楽しくてユルくて笑えるけど,ほのぼのした中に,包み込むような哲学がある。また蛙投げしてたりw 少しずつ増えていく同じ顔がたくさんの見開きでは,「どれが本物の僕?」を毎回選ぶ7歳男児。同じじゃない事への恐怖を打ち消してくれるおじいちゃんに元気がもらえた。「みんな違ってみんなイイ。」が息子にも伝わってるといいな~。2016/01/18
ツキノ
15
(E-317-31)なんか和むうえに、けっこう深く壮大なおはなしである。まるで誰かのいたずら書きのようで(特にカラーでない部分)。カラーが出てくるのも絶妙なタイミング。作者からみなさんへ、作者プロフィールもおもしろい。「ほんとは、おさるなのかもしれないよ」「この人もおさるなのかな」。うん、みんなおさるってことにしよう。2018/08/03