講談社文芸文庫<br> 静かな生活

個数:
電子版価格
¥1,463
  • 電書あり

講談社文芸文庫
静かな生活

  • ウェブストアに2冊在庫がございます。(2024年04月19日 20時02分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 328p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784061963436
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

精神の危機を感じて外国滞在を決意した作家の父に、妻が同行する。残された3人の兄弟妹の日常。脳に障害を持った長男のイーヨーは、“ある性的事件”に巻き込まれるが、女子大生の妹の機転でピンチを脱出、心の平穏が甦る。家族の絆とはなんだろうか―。『妹』の視点で綴られた「家としての日記」の顛末に、静謐なユーモアが漂う。大江文学の深い祈り。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

375
6つの短篇からなる作品集(1990年)。おそらくは初めての試みだと思うのだが、これらの作品群はすべてマーちゃん(大江家の第2子・長女の通称。なぜそう呼ばれるようになったかは本文中で語られている)の一人称語りとなっている。もっとも、太宰の『女生徒』や『斜陽』での語りほど徹底したものではなく、マーちゃんに仮託されつつも、文体は明らかに大江のものである。大江夫妻がカリフォルニア大学に滞在中の数か月間、3人で過ごした「静かな生活」(けっして静かではないのだが)が語られる。ここで大江は自己自身と、家族とを⇒2019/01/19

KEI

23
仏文にも英文にも疎いので、引用される作家や言葉などを調べながらの読書で難解だった。作家である父が精神的に「ピンチ」となり海外へ逃避行?に母も同行する。その留守を障害者である兄イーヨーと弟オーちゃんとともに守る娘マーちゃんの語りで進む短編連作。先月起きた相模原の障害者施設での殺傷事件が頭に浮かび、「障害を持つ」という事をどの様に捉えていけば良いのかと考えさせられた。重藤さんの妻の言葉「自分をどんな事でも特権化しないで、なんでもない人として生きる…云々」、それぞれの尊厳を認める事ではないだろうか?2016/08/30

相生

15
6つの短編連作集。やがては子供たちより先に死ぬ親の気持ちとして、特に障害をもったイーヨーを残して死んでいくことに対し、払拭しきれぬ鬱屈があったことが伺われるような。そんな作品。というのもこの物語は、大江の小説内の名前であるところのKが打ちのめされカリフォルニアへ妻と共に短期移住した後の、東京にある大江家をイーヨーの妹マーちゃんからの視点で描くことで成っているから。離れている二つがイーヨーを媒介に結びついてるのに純粋に感動する。森の谷間を常々書きながら東京に家を持った大江の人生などと並列すると深い気がして…2016/09/02

Takashi Takeuchi

14
※1/31読了。読了から感想まで2ヶ月近く掛かってしまった※ 連作短編集。表題作が一番好き。知的障害を抱える兄イーヨーとの静かな生活を思い描く妹マーちゃんだけど、両親不在の中、弟を加えた兄妹の生活はなんだかんだ事件が起きて騒がしくなり。いろいろあっても穏やかな優しさ感じる。表題作が一番好き。2023/01/31

Takayuki Oohashi

11
表題作と、伊丹十三の解説と読書案内だけを読みました。表題作だけしか読まなかった理由は、大江さんの世界観に馴染めなかったからです。大江家の家の前に水を嫌がらせに置く人間と、性的な痴漢事件を起こす人間を一緒だとする、大江さんの人間観に違和感を覚えたのです。自分の外敵と、社会的道徳に反する人間を同列に考える大江さんの頭の構造は、ややもすれば、エリート主義だと思います。僕は人間をもっと広い視野で捉えたいので、この本はここまでにしよう、と思いました。2015/07/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/476410
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。