講談社文芸文庫<br> 日本文壇史〈1〉開化期の人々 回想の文学

講談社文芸文庫
日本文壇史〈1〉開化期の人々 回想の文学

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  • サイズ 文庫判/ページ数 333,/高さ 16cm
  • 商品コード 9784061963009
  • NDC分類 910.26
  • Cコード C0195

内容説明

同時代の文士や思想家、政治家の行動、「そのつながりや関係や影響を明らかにすることに全力をつくした」という菊池寛賞受賞の伊藤整畢生の明治文壇史・全十八巻の“1”。仮名垣魯文、福沢諭吉、鴎外、柳北、新島襄、犬養毅ら、各界のジャーナリズムを動かした人々。坪内逍遙の出現と、まだ自己の仕事や運命も知らずに行き合う紅葉、漱石等々を厖大な資料を渉猟しつつ生き生きと描写する人間物語。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

13
近代文学の胎動期である文明開化期は、文学だけで独立した歴史を語れない。西洋から大量の新思想が流入する一方、実力次第で出世できる社会への変貌で多くの若者が将来に戸惑った。官吏に軍人に学者にと立身の手段を模索した結果、思いがけぬ人と人のつながりが生じるのが面白い。政治的関心の高まりや西南戦争で急激に勃興したジャーナリズムに加わる者が増え、文藝への関心が高まっていく姿は山田風太郎の明治ものの原点にようだ。まだ全体のプロローグであるが、登場人物が多く本名で記述されるため文学と歴史に通じていなければ理解は難しいか。2020/08/02

奇月針

4
この作家が有名な時にあの作家が学生でこんな事件があったのねなどと、枝分かれしていくのが面白い。 日本文壇史だけど、ドストエフスキーの死亡が突如綴られていたのは不意打ちでした。2019/03/09

AR読書記録

4
手をだしてもた...全18巻... ともあれ今巻では明治3年から18年まで、開化期の日本において、“文学”が奈辺にあったかを見る。政治的主張のためや啓蒙といった面が強く、自然、政治状況についての記述も多い。このあたりは文学という面に限らずに歴史全体の勉強にもなる。まだまだ自由は少ない(讒謗律とか福島事件のへんとか苛々するな)。すでに大人として開化期を迎えた層でなく、若い学生として新たなものをどんどん吸収していく世代の活躍が楽しみに思われるが、それはこのあとだな。2014/12/21

rbyawa

2
h054、ソフトカバー版にて読了、「新・日本文壇史」とはまた別の内容なのかなこれ。大雑把に話は幕末、滝沢馬琴が生きていたような時代から始まり、まず新聞の発生の辺りから語られ、それこそ日本の小説が生まれたかどうか、というところで1巻が終了。ちょくちょく政治の事情も語られるものの、やっぱり詳しいのは新聞に関してではないのかな、これが庶民に至るまで文字に振れた最初の媒体ということになるのかな。仮名垣魯文、坪内逍遥の名前は知っていたものの成島柳北の名前は聞き覚えがなく、新聞記者たちの名前もぽちぽち抜けがあったな。2017/07/31

ukikusa

2
明治初期の文壇は、お笑いと新聞だったのか、と思いました。おもしろかったです。2012/05/12

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