講談社文芸文庫<br> 中原中也全詩歌集〈上〉

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講談社文芸文庫
中原中也全詩歌集〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 470p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784061961289
  • NDC分類 911.56
  • Cコード C0192

内容説明

孤独な魂の叫びを2冊の詩集に托して逝った早世の詩人。「汚れつちまつた悲しみに」、と詠った早熟老成の詩才。生涯を懸けて己れに徹し、誠実、過激に生きた詩人の刊行詩集『山羊の歌』『在りし日の歌』を全篇収録の上、短歌、俳句、新発見詩篇をも加えた未刊詩篇全270余を詩想、詩法の関連から緩やかに分類し、新たに編纂し、甦った中原中也の全体像を上下2巻に定着した決定版詩集。

目次

山羊の歌(初期詩篇;少年時;みちこ;秋;羊の歌)
未刊詩篇 1(ダダ音楽の歌詞;春の日の怒;恋の後悔;古代土器の印象;秋の日;夜寒の都会;砂漠の喝き;幼なかりし日;聖浄白眼;脱毛の秋;修羅街挽歌;我が祈り;死別の翌日)
未刊詩篇 2 その他(散文詩;短歌・俳句;初期短歌;「孟夏谿行」ほか;断片 その他)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

燃えつきた棒

36
泣きたかったので、手に取った。 中也なら一緒に泣いてくれそうな気がした。 何度読んでも、ダダイズムの詩は苦手だ。 やはり歌のような覚えやすい詩が、中也の真骨頂ではないか。 記憶に残るということは、詩にとってなんというアドバンテージだろう。 『これが私の故里だ さやかに風も吹いてゐる/心置なく泣かれよと 年増婦(としま)の低い聲もする /あゝ おまへはなにをして來たのだと 吹き來る風が私に云ふ』(「山羊の歌」中、「帰郷」より。)2018/12/27

かふ

24
上巻は『山羊の歌』中心に未刊詩篇や俳句や短歌を収録『山羊の歌』は中也がダダイズムに入れ込んだ時期で実験的な作品や中也の生意気さが出た詩が中心で、泰子の失恋、友の死などを経て「羊の歌」になると叙情性が濃くなってくる。下巻『在りしの日の歌」になると息子を喪失した詩になっていくので、中也の詩の変化が面白い。特に未刊詩篇の流れに中也が詩を実験的表現の拡充を求めた苦労が伺える。『山羊の歌』はその集大成だった。2025/07/04

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2
他の方もコメントされているように、この版は旧字体であるがゆえの深い味わい、余白の美、そして編纂において秀逸さを感じた。詠み、眺めるのに素晴らしい一冊。2014/10/22

双海(ふたみ)

2
大事な本。机上に常備。2013/09/04

肉欲棒太郎

1
「頑なの心は、理解に欠けて、/ なすべきをしらず、ただ利に走り、/ 意気消沈して、怒りやすく、/ 人に嫌はれて、自らも悲しい。」 「僕は美の、核心を知つてゐるとおもふのですが/ それにしても辛いことです、怠惰を逭れるすべがない!」 「私は悲劇をみて泣いたことはない/ 悲劇に遭遇したことのある自分を發見したゞけだけであつた。」 「あゝ戀が形とならない前/ その時失戀をしとけばよかつたのです」 「然るに、今病的である者こそは、/ 現實を知つてゐるやうに私には思へる。」2017/12/02

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