内容説明
北海道の小さな町に住む、とも子や浩たちの家族のもとに、東京から、ぶらりと「おじさん」がたずねてきます。はじまりはただそれだけでした。でも、おじさんが去ってゆく日、とも子は浩のふたりは、もう、いままでのふたりではなかったのです。なにひとつかわらないのに、すべてが、かわっていたのです。…小学中級から。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なー
3
自営業の親、わんぱくな弟、年の離れた泣き虫の末の弟に囲まれて、毎日イライラしている小学生女子が主人公。そこに母親の弟である叔父さんがふらりとやってくるのですが、そのおじさんというのが誰からも好かれる好青年なんですな。おじさんといっても20代の若者なのですが、おじさんがいるだけなのにこれまでのイライラする日々は一変して何もかも楽しく穏やかな毎日となります。更には水源を見る冒険に行っちゃうのです。キラキラした夏の日を過ごしながら子供が大きく成長する様を見せてくれる一冊でした。2021/10/02
T
1
子供の頃、読み切れずにいたのを改めて読んでみた。家族に不満のある小6の主人公が、初めは主観的で自分のことしか考えが及ばなかったものが、おじさんとの出会いや冒険を通して、家族にも様々な側面があることを感じ取れるようになる成長物語。おじさんを通して語られる、何のために働くのかという話が意外と重いが、主題からは外れるので消化不良のまま終幕。小学校中級向けとのことだが、その年代で家族にも自分向け以外の別の顔があると理解できたら、すごいことだなと思った。2015/03/08
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- 和書
- 恐怖箱怪画 竹書房文庫