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- > 講談社 山岡荘八文庫
内容説明
元治元年(1864)の政治事情は混乱をきわめ、慶喜はその対策に苦慮していた。朝権回復のクーデターを企てて失敗(池田屋騒動)した長州藩は、形勢挽回を計って御所に兵を向けた(蛤御門の変)。慶喜は禁裏防衛軍を指揮して大活躍。紛争激化する幕末政局の中、彼の政治手腕はいかに…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どぶねずみ
25
ほぼ崩壊している幕府を一度まっさらにして立て直しを計りたかったのだろう。慶喜様が将軍職を継がないと言ったのは、そういうことだと思う。いつだかの「自民党をぶっ潰す」なんて台詞も思い出すが、それに近い気持ちを感じる。ただ運も悪く、継がなくてはならない状態で、後ろ盾だった孝明帝の崩御にはどれだけショックだったことか。誰よりも先を見る目があったので、14代将軍の時から幕府は終わらせなくてはと思っていたから、15代将軍に就任したときには終わらせ方を考えていたはず。ただ、だいぶ誤算があったのは本当に残炎だった。2021/10/01
Arata Matsui
2
幕末の混乱期、いよいよ倒幕後の利益を狙った諸外国や薩長の圧力が増す中を、慶喜が日本の存亡をかけて、政治を切り盛りしていく姿は鮮やかという他ありません。しかし孝明帝や家定の暗殺説など、メチャクチャすぎる状況を回避出来なかった朝廷側も少し無能すぎる気がしました。2012/05/30
2000
0
ううむ。この巻あたりからは、山岡節炸裂で、なんとなく逆に面白く無くなってきた。なのではリタイアする事に。山岡先生の天皇とか、国家観は伝わってきました。日本は生命尊重て、西欧は人間尊重だとおっしゃっています。ひとつの生き物として、生物として、太陽のもと、それぞれが頑張って生きていこう!ということのように感じました。はい。2024/07/23