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内容説明
安政の大獄は弾圧をうけた攘夷派の深い恨みをかった。万延元年(1860)3月、井伊直弼の登城の行列が桜田門外に近づいた時、水戸・薩摩の浪士たちが井伊の駕籠めがけて殺到した。慶喜が対立抗争に終止符をうつ策をこらしていた矢先の出来事だった。攘夷派と開国派の溝はいよいよ深まるばかり…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ともくん
54
日本をひとつに。 これを実現するために、慶喜がいよいよ立つ。 日本の行く末を、慶喜は変えられるのか。 ここから、慶喜の改革が始まる。2020/06/01
どぶねずみ
29
慶喜様が意志を抱いていたとしても、それに逆らうように世は動いていく。流れに身を任せたくなくても、承諾せねばならないことばかり、何とも不運なお立場。桜田門外の変が中心の内容で相変わらず慶喜様の登場は少ないが、この時代でもまだ首を取っていたのかかなり生々しく描かれている。慶喜様は全くなんてことをしてくれたものかと己の責任も強く感じたに違いない。人生これからの30歳前後でこれだけの波乱は他に例があっただろうか。少しでもこの時代に生きて良かったと思えたらと願う。2021/08/25
Hiroshi Takeshita
1
桜田門外ノ変。この言葉では、かの筒井康隆によるパロディ小説がどうしても拭いきれないのである。あれは井伊直弼の首をボールに見立てて、それでラグビーをするという、なんとも現実離れした話だったが、しかし、事実はまさかの似たり寄ったりなのである。喜劇はより強烈になって、大真面目に演じ続けられるのであるから、この辺りは、大真面目に天安門を無かったことにしようという、彼の国の政治と似たり寄ったりだ。そして、実際には時の風化も強烈で、維持する力が無ければ、歴史は直ぐに闇の中でもある。重慶の爆撃みたいに。2025/06/18
Genei-John
0
物語も中盤だが、これまではずっと慶喜ではなく、西郷隆盛が主人公状態。西郷が流罪になって、やっと慶喜にスポットライトがあたった、という感じ(笑)。だが、しかし、西郷が復帰する日は迫る。どうする慶喜。2012/11/08
Arata Matsui
0
安政の大獄〜慶喜の謹慎明けまでの期間ですが、慶喜が佐幕派と禁裏派の板挟みで苦労が耐えなかった事がよく分かりました。しかし、この謹慎中に大局的にモノを見る力がついたのかもしれないな。しかし水戸と違い、実力行使できない一橋家の立場はツライ。2012/05/10
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