- ホーム
- > 和書
- > 文庫
- > 歴史
- > 講談社 山岡荘八文庫
出版社内容情報
【内容紹介】
順風満帆の晩年を迎えた秀吉には、千利休の生命を賭した抵抗は大きな驚きであった。そこへ弟秀長の死。秀吉の理性は大波に揺らぐ小舟と化した。彼は利休に切腹を命じ、ついで生涯の業績をまっ黒に塗りつぶす朝鮮出兵の暴挙に出た。家康にとって、秀吉のこの老醜の日日は、他山の石とすべき教訓であった。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
162
『★山岡荘八版徳川家康全26巻完読幕府』 https://bookmeter.com/users/512174/bookcases/11539472?sort=book_count&order=desc 今回は、第十四巻は、ほとんど豊臣 秀吉です。『豊臣 秀吉VS千 利休』&『朝鮮征伐』の巻でした。続いて第十五巻へ。トータルの感想は、全26巻完読後に。2020/03/30
ともくん
65
秀長の死。 千利休の切腹。 愛息、鶴松の死。 生母、大政所の死。 秀吉の周囲で起こる不運。 その中での朝鮮出兵の失敗。 下り坂を転がり落ち、人生の岐路に立たされた秀吉。 家康は、何を思い、秀吉に仕えているのか。 家康が見つめる先には、何が待っているのか。2019/10/04
keroppi
41
今年一冊目の小説で、久々の徳川家康。秀吉の老いが中心。過去何度となく、大河ドラマ等で描かれている場面であるが、とても丁寧に、その過程が描写される。このように老いたくないものだ。残り12巻、今年はどこまで読めるだろう?2018/01/05
kawa
40
利休切腹から大明国制覇を目指しての第一次朝鮮半島出兵(文禄の役)。太陽の子・秀吉の勢いに陰りが、取巻きの懸念や(消極的)反対が渦巻く中、鶴松丸の突然の死が秀吉の独裁振りに拍車をかける。だれもが出兵に反対だったは疑問あり。パラレルに今のプチーンの独走ぶりを連想してしまう。プーチンに対する現下の国民支持率は80%を超える高支持の由。しかし時が経つと、国民はこぞって反対していたと歴史書は書き換えられるのではないかな。2022/04/06
さつき
40
弟秀長、愛児鶴松、母大政所と続けて身内の死に遭う秀吉。「太陽の子」であるという自負に揺らぎが生じるがゆえに、より虚勢を張りたくなってしまう気持ちはよくわかりました。そんな心理状態の最高権力者を持つことは不幸ですが…可愛い盛りの子を亡くした秀吉と淀殿の性格に変化が出てくるのも致し方ないことなのかも。その点、家康は抜群の安定感。だんだんヒールの側面が出てきました。鶴松が丈夫に育っていたら歴史が変わっていただろうと、どうしても考えてしまいます。2017/01/05