感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ダイキ
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図書館。『印象批評』、『文学と心理学』、『アンチ・デイレツタンチズム』、『協同の営為』、『作家的ドグマの問題』、『作家の論理活動とスチリヂールングの問題(四つの感想)』、『文学に於ける思考と実践』、『ステイル論』、『作家の危機意識と内在の文学』、『文学の一つの地盤』、『ハイネ』、『「批評」の問題』、『理知主義』、『鷗外』、『感想』、『中島栄次郎に』、『千樫と赤彦』、『土地を失つた文学』、『ランガアジユの世界』、『想像の力』、『反動期の精神』、『雑感』、『倫理批評の必要』、『深淵の意識―松下武雄のために』2014/09/10
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初期保田與重郎は面白い。この方向性で行けなかったことがある種の後退/逃避だったのではないかと思う、とこんなことを言うと怒られそうだが。特に「協同の営為」とか。平野謙が見た小林秀雄の「文学界」という雑誌の場に人民戦線の試みとはまた違った意味で、同人誌(「コギト」「日本浪曼派」)という場で文学的な共同体の試みをしようとした。ただ、面白いのは、小林の影響下から出発した保田が日本的美意識(=古典)に収斂してゆく過程で小林と保田の立場がある時期を境に逆転したのではないか。逆に小林が保田に引っ張られるようになる。2023/09/26