内容説明
歴代王朝が次々王朝の栄光を記し、作らせた正史は、三年年間で実に四千巻を越え、何人も読破不可能。だが、この壮大な中国史も、考えようではあるパターンのくり返しだった。パターンを学ぶことにより長大な帝国史を手軽に理解できるはず―との大胆な発想で書下ろされた空前絶後の中国史早わかり。
目次
権力の綱引き―治乱興亡と権謀術数と離合集散
〓橋の垂訓
軍師の条件
皇帝の宿痾
皇帝の冤枉
宦官の奸計
燎原の枯草
奇遇の連璧
勝馬の論理
馬鹿の起原
沐猴の錦繍
覇気の凋落
論功の屈折
儀典の呪術
権力の魔性
稀有の治世
吏事の潤飾
〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糜竺(びじく)
22
上巻は秦王朝から後漢末期までの内容ですが、漢の軍師の張良目線の中身が6,7割当てられている。なかなか癖のある文章と著者の主観がかなり入っている気がするが、馴れてくるとそんなに気にならない。もともと、主観も入らずに中立、公平的に人間が書くのは無理だよね。著者もその点、開き直ってる気がする。私は別にそれは嫌いじゃない。2022/08/18
のんたん
4
上巻は張良の出馬から後漢末期まで。他とは違う安能氏の歴史見解は、歴史を様々な方向から見なければいけないと考えさせられる。2018/01/28
BIN
2
上巻は張良を主人公とした楚漢戦争をメインに後は次巻に繋がる三国志の前までを一気に書いている。その前の序章として正史なんてどれも似たり寄ったりで全部理解している人はいないだの治乱興亡とはということを学術よりに解説している。その後は張良を主人公とした小説であり、始皇帝を肯定的に書いていたり、二流の大軍師を目指せとか独自の視点で描かれていて、結構面白かった。2014/12/24
suzuki-takefumi
1
秦の統一から後漢末まで。序章で見える作者っぽさが本編でも縦横無尽。この作者は本当に儒教が嫌いなんだなあ。今後の主軸は「法治対徳治」の攻防と言うことになるのだろうか。三国時代はばっさり行かれそうだな。2011/09/02
shiaruvy
0
教科書