講談社文庫<br> 大江戸仙境録

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講談社文庫
大江戸仙境録

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  • サイズ 文庫判/ページ数 360p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784061850651
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

東京から百六十余年前の文政時代の江戸へタイム・スリップ(転時)した科学評論家の速見洋介が、めくるめくばかりの恋をしつつ、日々、現代人の江戸常識を越える体験をする―。しかしこれは単なるSF的空想譚ではない。綿密な考証に基いて江戸の人と世情をリアルに描いた、新機軸の時代小説なのです。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

タツ フカガワ

45
『大江戸神仙伝』の続編で前作から2年半後、速見洋介のもとへ、江戸で一緒に暮らしていた辰巳芸者いな吉から手紙が届く。届けてきたのは江戸生まれのタイム・トラベラー池野ゆみという老女。時空を超える能力を取り戻した洋介は文政七年のいな吉を訪ねるが、次第に江戸での居心地の良さを意識し始める。江戸の風景が新鮮だった前作に対し、この続編は東京と江戸の比較文化論がテーマのよう。それだけに物語としての面白味が削られたようで、そこがちょっと残念。2022/10/25

ワッピー

25
再読:「大江戸神仙伝」の7年後に発表された続編。転時能力が枯渇し、江戸のいな吉を置いて現代の流子のもとに戻った速見のもとにいな吉からの手紙が届く。その秘密を握る池野ゆみと会って、自分に能力が甦ったことに気づいた速見は、現代妻の流子が出張のおりに再び江戸を訪れる…。今回は貧乏御家人の土田と知己を得て屋敷を訪問したり、近場ながら江戸の仲間とともに花見に出かけ、ゆみを下野の家に送り届け、野田泉光院とも会って句会にも参加。徳川時代を何でも否定する維新後の新政府の急激な西欧崇拝へのアンチテーゼはいよいよ激しい。⇒2024/10/24

TheWho

15
科学評論家の主人公が、文政5年(1820年)の江戸時代にタイムスリップしてしまう騒動を描いた大江戸シリーズ7部作の第2弾。前作で江戸時代へ時空を超える能力が無くなった2年後、主人公の元へ来るはずがない江戸時代の愛する女性から手紙が来た事が切っ掛けに再び現代と文政年間との行き来が出来る様になる。物語は、現代の妻と江戸時代の女性との間で悩みながら、現代と江戸時代の比較文化論が前作と超えて語られている。文末で盲腸を患った江戸時代の女性の墓を発見し、天寿を全うした事が分かる結びであった。次作が楽しみです。2016/07/10

punto

6
大江戸神仙伝の二巻目。相変わらず主人公は浮気し続けているので、そのあたりがモヤモヤします。江戸時代讃美、20世紀をこきおろしているのも少々煙たくなってきてしまいました。(レミゼラブルの下水道談義は一巻のときにそういえばと思いだしていたけれど、二巻に出てきました。)確かに欧米をまねればいいわけではないけど、もう日本は終わったといわれると、それも違うような。事実書かれてから三十年経ってるしなぁ。2017/11/14

山内正

3
封書が届く毛筆でいな吉と(まさかそんな)久しく合ってないが返事をと指定の場所で老婆が私と同類がいたんだねと言う。 翌日電車を降りてすぐ音が消え覚えのある場所に立つ いな吉は寝ていた、(お前様本当に?わちきは嬉しゅう御座んす)二年振りだと、 脚気の侍を助けた屋敷に伺い国巡りの百姓に二年間盗みに合わずこれから二年かけ国に帰ると言う。 洋介は妻と寺に始めて参る墓地の途中何気なく石塔を見て驚く 安政五年十月春月稲吉信女と これはいな吉の墓?2019/01/25

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