内容説明
日本人が忘れてしまった美しい言葉と美しい日本語。近頃の言葉の乱れの根源はテレビである、とよく言われる。綺麗な美しい言葉が年と共に次第に通用しなくなってくるのは、淋しいかぎりである。とりわけ言葉を大切にし、言葉について考えてきた劇作の第一人者が、鋭敏な言葉感覚と洒落た都会感覚で綴る。
目次
うつくしい言葉(言葉のあら;なつかしい言葉;ぞんざいな言葉;一度覚えたセリフ)
はつ恋(良妻物語;隠れ簑の記;私の師匠)
殺し文句(ボクの家内は処女;あとから三味線が;嫉くない!)
いまわのきわ(縁談;座右の書)
刺青と稲妻(岡鬼太郎;川尻清潭;露伴)
むかしの芸人(蝶花楼馬の助;桂文楽の話;宗十郎の洒落;虻もたからねえじゃア困る)
しょんべん鐘(与謝野鉄幹;古い本;荷風;近松と私)
まずいのずい(私の小説;南北と私)〔ほか〕