出版社内容情報
【内容紹介】
お袋の貧乏と苦労を見て育ちましたでしょう。女郎さんたちは叩き売られた可哀そうな女たちだ。とても遊ぶ気にはなれませんでしたよ。……一本気で、無法者にも膝を屈しない。信念と信仰にささえられた腕で建てる家は、誰もが褒める。人間らしく生きる1人の棟梁、その逞しい半生を、感動をこめてつづる長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kawa
36
珍し、続けて数冊読みの途中で本閉じのあとのこちら、昭和の売れっ子作家・三浦女史の手練の技に脱帽。戦前から戦中にかけての男・新吉、一本どっこの生き方を堪能。キリスト教者としての主人公も良いのだが、それ以上に彼自身の優れた人間力の描き方、さすがの三浦さん。2021/02/13
ねこまんま
18
三浦氏の著書の中では圧倒的に良い読後感。スッキリ、スカッと気持ちよい。何をも、誰をも恐れずに、まっすぐに向き合い、正義と道理を声に出すなんて、本当に彼は人間だったんだろうか?それにしてもまあ、男は男だというだけで偉かった時代だけあって、女の苦労は壮絶でだわ。 2020/03/06
橘
11
面白かったです。主人公の新さんが気持ちの良い人物で、周りの変な人たちにも負けない姿勢が良かったです。しかし軍隊でこんなことしたら実際には大変だっただろうな。キリスト教に更に興味がわきました。2014/08/14
ろこぽん
9
人間何に従うべきか、その要をはっきりさせておけば、その生き方は自ら定まる。神は正しく清い。神は愛の方。その神に従い、人を恐れないことは何よりも大事。 心に一本の柱を持った人間はカッコイイです。あっしはという語り口もおもしろい。2021/07/06
うりぼう
6
自分の足で立つとは、信念を曲げないこと、でも、その信念をどう腹に据えるかが、難しい。2008/05/30
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