講談社ノベルス
火の接吻(キス・オブ・ファイア)―綾辻・有栖川復刊セレクション

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  • サイズ 新書判/ページ数 272p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784061825499
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0293

内容説明

昭和三十三年、洋画家・松原和彦の自宅で火災が発生。病気療養中の松原は逃げ遅れて焼死する。出火の原因は三人の幼稚園児の火遊びとされた。それから二十六年、成人した三人の幼稚園児は、それぞれ消防士、刑事、保険会社の重役となり、連続放火事件をきっかけに再会するが、奇妙な殺人事件に巻き込まれる…。

著者等紹介

戸川昌子[トガワマサコ]
東京生まれ。昭和37年『大いなる幻影』で第8回江戸川乱歩賞を受賞。テレビ、ステージ、講演と、その活動内容は多彩である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

tara

2
これは凄い。狂気に揺らぎながら切り替わる三つの視点が徐々に近づき、すれ違い、重なったその先に待ち受ける終章は圧倒的。これだけ登場人物が絞られた物語で二転三転のツイストが決められていることに驚嘆する他ない。2018/11/09

めるるまるる

0
戸川昌子さんと云うとシャンソン歌手のイメージが先に出てくるんですが、ミステリ作家でもいらして、先日亡くなられたので読みたくなって実家から持ってきました。情緒の描き方が独特で、湿度高め。2016/07/06

canabi

0
93−20122012/10/01

ケイト

0
巻末の解説でこの作品をたとえて「心理の寄木細工」と表現されていましたけど、まさにその通りだと想います。人々の心のうちが、様々にかさなって、やがてひとつの事件を織り上げていく。そのことが最終章であきらかにされて、ただ息をのみました。登場人物の固有名詞を極力排して、刑事や未亡人といった職種や続柄で語っているのもこの悪夢的な世界を作り上げるための計算なのかと想うと痺れます。『大いなる幻影』にもつながっているみたいなので、そちらもチェックしてみようと想います。あと看護婦さんの結末は笑いました。皮肉すぎて(笑)。2011/06/04

wm_09

0
小説の後半部でやっと明らかになる背後関係が、さらっと裏表紙に書かれているので要注意。要するに、見えていなかった関係や動機が、最後にばーっと明らかになるのだが、そのばーっの期間がやたら長いのと、数打てば当たる方式が見え見えすぎて、どうにもこうにも。最終的に、「で。なんだったの?」というミステリ。ただし、30年近く前でのこのサプライズは確かに驚異的。(ローウェル嬢)2010/03/30

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