内容説明
小学生だったあの頃、仲良し7人組のぼくらは「世の中には、やっていいことと、やっておもしろいことがある」と語る不思議な男・OGに心惹かれていた。だが「お化け屋敷」と呼ばれる彼の館で起きたある事件をきっかけに彼とは疎遠に。それから25年、大人になったぼくらは突如OGに招かれ、再びあの館へ。しかし、そこで待ち受けていたのは悪夢のような殺人事件だった。
著者等紹介
勇嶺薫[ハヤミネカオル]
1964年生まれ。三重大学教育学部卒。無類の新本格ミステリマニア。学生時代より「勇嶺薫」名で小説を執筆し続ける。そして『怪盗道化師』で第30回講談社児童文学新人賞に入選、「はやみねかおる」名でデビューを果たした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
そのぼん
37
幼馴染みだった少年少女が大人になり、再開したあとに大事件が起こっていく展開でした。最後まで読んで、ちょっとモヤモヤしますが雰囲気は悪くなかったです。エンディングはどう解釈すればいいのか迷うところですが、なんとなく嫌な感じが残りました。2013/02/04
ひろみ
13
持ってたのを忘れていたので内容を思い出すためにも再読。はやみねさんの本は小学生の時に夢水シリーズを読んだだけなんだけど、これは大人向け。とはいえ書かれ方ははやみねさんらしさがあって、ちょっと三十代の会話に見えなかったのがちょっと気になったかな。内容はなかなかエグいし、物凄くもやっとする終わり方。しかしこういうのは嫌いじゃない。さくさくっと人殺され過ぎかなとも思うけど…そしてキャアが謎過ぎる。…主人公、名前は何なんだ…。2015/01/21
はる
12
再読。はやみねかおる先生らしさ溢れる設定、雰囲気、表現、登場人物。それでも、やっぱりこれは”勇嶺薫”先生の本なんだなって思わせるダークな1冊。特に、これは児童書ではない、って1番感じられるのは、トリックでも表現でもなく、登場人物かもしれない。人間の裏、というか闇の部分がリアリティがあった。2020/02/10
リカステ
12
何故今まで読んでいなかったのか。久々に心底ゾクッとした本かも。元々、はやみねさんのダークな部分が好きだったというのもあるけれど、この惜しみなく希望を砕いていく感じが堪らない。児童文学のような単純な文章だからこそ味が出て来るというものだ。特徴として、物語が本の中だけで閉じているからある意味で現実らしくない。絶対に自分の身には起こりえない、と確信しているのにも拘わらず、ゾクッとさせられるこの感覚……。しっかり謎解きをしてくれるのは有難い。 ラストは『機巧館のかぞえ唄』を彷彿とさせる〈赤い夢〉で懐かしくなった。2015/09/07
作楽
9
これは、好きでないパターンのストーリー展開。サイコパスはいなくてよいですよ。勧められて読みましたが、後味の悪さで気持ち悪い(笑)2017/11/18