内容説明
あなたの「熊の場所」はどこですか?舞城王太郎の魅力を余すところなく表現した傑作集。
著者等紹介
舞城王太郎[マイジョウオウタロウ]
1973年、福井生まれ。2001年、『煙か土か食い物Smoke、Soil or Sacrifices』(講談社ノベルス)にて第19回メフィスト賞を受賞し、デビューする。2003年、『阿修羅ガール』(新潮社)にて第16回三島由紀夫賞を受賞
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
岬
10
熊の場所バットおちピコーン!2014/05/30
アサギモ
7
短編で、しかも舞城。相変わらずストーリーの読めないタイトルが3つ。ピコーンって(笑)咄嗟に股間のムスコを連想しましたが、何故かピコーンと関連してました。お下劣ですねー。ぶっ飛んでますねー。仕方ない、舞城ですからね。ティーンエイジャー用語でライトな文体なのに、テーマはちゃんと決まってる。ただ、意図的なのか読者にはそのテーマを分かりづらく見せてるような作風。『熊の場所』は恐怖への帰結。『バット男』は不条理。『ピコーン』はフェラチオがメタってます。全てが高次元です。本当に、舞城に作品の解説をお願いしたい。2012/06/15
でーじ
6
各短篇にどういう趣旨があるのか、全く予想させない舞城節。読み進めていくと期待を裏切らないものがちゃんと返ってくる。表題作はそのメッセージがずばり胸を衝いてきた。「バット男」はちょっと分かりづらいけど、なかなか示唆的。「ピコーン!」は舞城ならではの変格ミステリーとして楽しいし、まさかアレが最後感動的に使われるとは…(絶句)2012/07/14
red
5
この作家さんの本は初めて読みました。薄い目の本で様子見のつもりでしたが、本の装丁やタイトル、文体、改行の無さに惑わされずに読んでみると、すごくテーマ性があって面白かった。「ピコーン!」、すばらしいです。もう少し厚めの舞城本に進みたいと思います。2012/09/19
ももんが
4
初めて、この作者の本を読んだ、紹介されなければ一生読まなかったと思うジャンル。「くまの場所」は回避している限り、クリアできない、逃げるなというテーマ。それがバイオレンスな物語の中に散りばめられている。非常に納得。暴力ものは苦手であるが、圧倒的な筆力のおかげで、一気に読むことができた。ブレスのない文で、中島みゆきの歌のようだった(^O^)。2013/05/27