内容説明
右眼に藍玉のような淡い水色、左眼に紫水晶のような濃い紫色の瞳をもつ石細工屋店主・風桜青紫と、彼を慕う女子大生・鴇冬静流。先生に殺されたいと願う17歳の霧嶋悠璃。境界線を彷徨う人々と、頭部を切断され犬の首を縫い付けられた屍体。異常と正常。欲望と退屈。絶望と救い。根源を射つメフィスト賞受賞作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じゅんぢ
17
メフィスト賞受賞という理由で読んでみたけど歴代メフィスト賞の中でも地味な方だと思う。2017/11/27
色々甚平
11
[メフィスト賞20]完全にタイトル負け…。というか犯人にとんでもない通り名を警察側がつけておいて蓋をあければよくいる犯罪者というのがとんでもなく肩透かし。メインの登場人物たちも外見はとんでもなく良いようだが、中身が大惨事のような人々ばかり。ミステリーとしても読み応えなく、物語に入り込むこともできず。もう本物の魔犬でも出てきてくれたほうがよかったよ…。2015/11/06
miroku
10
殺人者を殺す姿なき殺人者。この見当はついてしまうが、こういうラストは想定外・・・続くのだね・・・。2011/05/13
アキ
6
ラノベっぽい感じでしょうか?軽くてテンポも良くて読みやすい。 タイトルから鉱石の薀蓄が少しは出てくるかと期待したけど残念。 主人公は石細工店の風桜青紫かと思ったがキャラが薄くて、 他の主要キャラが濃過ぎな上に名前も懲り過ぎ(^◇^;)。 漢字にやたらとルビがふってあるのも気に入らない。 でも、あの終わり方は・・・続きがあるとみた。 だから続きが出たら読む。気になるから(^◇^;)2011/06/13
アツシカ
5
異常と正常、欲望と退屈、現実と虚構(現実と推理?)、殺す者と殺される者。境界線の曖昧さをテーマにしたせいか、なかなか掴みどころがなくて困った。退屈の象徴である死にたがりの少女が余ってる感じがしてしまう。読解力があればまた違うのかな。ミステリ的には、メインではないとしてもホワイダニットの処理にもう少し力を入れてほしかった。犬首屍体はインパクト大きいから解決がさらりと流されるのはちょっと残念。ポンコツ警視さんは可愛かったけど関係者はたまったもんじゃないよね。いくらなんでもそのネーミングセンスはナシだと思うな!2018/02/18