講談社学術文庫<br> 熊野詣―三山信仰と文化

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講談社学術文庫
熊野詣―三山信仰と文化

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  • サイズ 文庫判/ページ数 208p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784061596856
  • NDC分類 172
  • Cコード C0114

出版社内容情報

謎と幻想に満ちた聖なる空間を宗教民俗学の巨人が踏査、活写した歴史的名著の文庫化。仏教民俗学の巨人の大いなる足跡
神道・仏教・修験が融合する謎と幻想の聖なる空間

院政期の上皇が、鎌倉時代の武士が、そして名もなき多くの民衆が、救済を求めて歩いた「死の国」熊野。記紀神話と仏教説話、修験思想の融合が織りなす謎と幻想に満ちた聖なる空間は、日本人の思想とこころの源流にほかならない。仏教民俗学の巨人が熊野三山を踏査し、豊かな自然に育まれた信仰と文化の全貌を活写した歴史的名著を、待望の文庫版に。

熊野の謎はまた人の心の謎でもある。この謎は古代から中世の庶民が、われわれにむかってかけた謎である。合理主義に徹した文化人、知識人の心は、合理主義の公式で解ける。しかし非合理的、前論理的な庶民の心は、公式では解けない。熊野の謎はそのような庶民の心の謎である。それは神道理論も、仏教理論も、美学理論もうけつけない。ただわれわれは熊野三山の歴史と遺物を虚心にみつめ、熊野三山の一木一石一径をあじわうよりほかはないのである。――<本書「むすび」より>

第1章
 紀路と伊勢路と
 死者の国の烏
 補陀落渡海
 一遍聖絵
第2章
 小栗街道
 熊野別当
 熊野御幸
第3章
 音無川
 速玉の神
 那智のお山


五来 重[ゴライ シゲル]
著・文・その他

内容説明

院政期の上皇が、鎌倉時代の武士が、そして名もなき多くの民衆が、救済を求めて歩いた「死の国」熊野。記紀神話と仏教説話、修験思想の融合が織りなす謎と幻想に満ちた聖なる空間は、日本人の思想とこころの源流にほかならない。仏教民俗学の巨人が熊野三山を踏査し、豊かな自然に育まれた信仰と文化の全貌を活写した歴史的名著を、待望の文庫版に。

目次

紀路と伊勢路と
死者の国の烏
補陀落渡海
一遍聖絵
小栗街道
熊野別当
熊野御幸
音無川
速玉の神
那智のお山

著者等紹介

五来重[ゴライシゲル]
1908年、茨城県日立市生まれ。東京帝国大学大学院修了、京都帝国大学卒業。高野山大学教授、大谷大学教授を歴任。文学博士。専攻は仏教民俗学。1993年12月没
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感想・レビュー

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夜間飛行

20
険しい熊野路を歩くのはたいへんな苦行だ。そこではよく、亡くなった知人に会うというが、熊野は生者、死者を超えて人と人が関わる地である。古くから入水や焼身が行われ、また烏を死者の霊、祖霊、やがては神霊と見なした信仰が、熊野を死と再生の地に育てたのだろう。この地で熊野権現と出会った一遍上人は全国を遊行し、その後、時宗聖によって、照手姫が癩病の小栗判官を助ける伝説が広まった。苦しむ者や病める者がこの地に集まり始めると、彼らを助けることを己の救いや生業とする者も現れた。熊野というネットワークから学ぶべきことは多い。2013/06/23

ムカルナス

11
熊野の信仰について四半世紀研究してきた著者による手引書。熊野の信仰はイザナギ、イザナミの神話から始まり修験道や浄土信仰が重層的に積み重なる。八咫烏や上皇の熊野詣、補陀落渡海、平家物語に登場する湛増は聞きかじってはいたが、一遍上人の時宗との関わりや小栗判官の話は初めて知った。二度読みしても消化仕切れないほどの歴史の奥深さに圧倒された。熊野に行くときは又読み返し、持っていきたいと思うが 1967年発行の本であり、情報が古いのが少し残念。2024/06/01

hide

11
熊野観光のお供に読んだが、地域ネタにとどまらず中世日本の仏教勢力や死生観などにも触れられていて思わぬ収穫だった。著者は仏教民俗学の大家らしく、明治の神仏分離令をきっかけに観光地化の影響もあって消えつつある熊野の文化(もう今日ではほとんど残っていない)を鮮やかに描いている。/湯の峰温泉や小栗判官にまつわる暗い歴史、ハンセン病の話がとくに興味深かった。観光系の説明では一切触れられていなかったので、この本を読まなければそんな背景があるとは夢にも思わなかっただろう。2022/11/17

かみしの

8
中世において隆盛を極め、現代ではほとんど顧みられなくなった熊野信仰についてフィールドワークを元に随筆調で書かれた本書。公的な伊勢と熊野の関係が神仏習合を経て変化したこと、またその変化が伊勢路から難路たる紀伊路への参詣ルートの移行に現れていること、歴史の闇とも言える時宗と癩病と熊野の関係などが、文学や絵を資料としながら語られる。熊野三山の基本的な説明(熊野三所権現など)は体系的には書かれていないので、入門書としては難しい。生と死が出会う場所、伊勢・熊野へ一度は足を運んでみたい。2013/08/03

イツシノコヲリ

6
那智大社を訪問することになったため購入した。熊野について分かったようでよく分からなかった。死者の国としての熊野が提示されていたが、難しかった。2022/08/14

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