出版社内容情報
本物の仏教とは何かを一途に追い求めた道元は、思索に思索を重ね、仏法の精髄を凝縮した言葉で語る。面と面とを向け合い授かる教えが説かれる「面授」。仏道には宗派は無用、ただ世尊の教えに従うことが大切、経巻・善知識にこそすべてがあると説く「仏道」「仏経」。意識のない草木瓦礫から説法の本質に迫る「無情説法」。道元の必死な気持ちが惻々と伝わる巻々を収録する。
三界唯心(さんがいゆいしん)
説心説性(せっしんせっしょう)
仏道(ぶつどう)
諸法実相(しょほうじっそう)
密語(みつご)
仏経(ぶっきょう)
無情説法(むじょうせっぽう)
法性(ほっしょう)
陀羅尼(だらに)
洗面(せんめん)
面授(めんじゅ)
坐禅儀(ざぜんぎ)
谿声余韻5
増谷 文雄[マスタニ フミオ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
零水亭
10
何とか、疲労困憊しながら1回目読了しました。この第五巻に収録されている中では「仏道」、「仏経」、他にかろうじて「説心説性」の3巻が読みやすかったと思います。禅書から久しく離れていたので、用語もチンプンカンプンですが、何回もじっくり読み直したいと思います。2021/05/07
無能なガラス屋
3
「いまの一当は、むかしの百不当のちからなり、百不当の一老なり。きのふの説心説性は百不当なりといへども、にのふの説心説性の百不当、たちまちに今日の一当なり。行仏道の初心のとき、未練にして通逹せざればとて、仏道をすてて余道をへて仏道をうることなし。」2025/05/18