内容説明
日本文化は多元的で異質な文化が複合したものであり、稲作文化のみならず、縄文文化もまた日本文化の基層を構成する重要な要素であったと著者は考える。この観点から、本書では「ナラ林文化と照葉樹林文化」という、東アジア全体を視野におさめた文化史の枠組のなかで縄文文化を捉えなおし、その文化的系譜をさぐる。広範な学問の成果に立脚し、新たな視座からみる縄文文化論。
目次
第1章 縄文文化を考える―日本文化形成論の視点から
第2章 稲作以前の生業形態
第3章 成熟せる採集社会と初期的農耕
第4章 縄文から弥生へ―縄文文化伝統の継承と変容
第5章 山民文化の伝統―縄文文化伝統の再評価
著者等紹介
佐々木高明[ササキコウメイ]
1929年、大阪生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。文学博士。国立民族学博物館館長等を経て、現在、同館名誉教授
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