内容説明
時代とともにさまざまな相貌を宿す華の都、パリ。ルイ14世の騎馬パレード、大革命時の生々しい処刑、場末の盛り場ポルシュロン、オペラ座の華麗な舞踏会。同時代の証言・手紙・日記と豊富な図版を駆使し、パリの盛衰と庶民の生活を色鮮やかに描き出す。タイム・マシンに乗って、揺籃期から爛熟期まで、自在に駆け巡る、壮麗な都、パリの絵巻物。
目次
揺籃期のパリ
中世のパリ
ルネサンス
17世紀
18世紀
大革命と総裁政府
帝政下のパリ
王政復古と七月政権
第二帝政
パリ包囲〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
彬
4
歴史的な叙述を期待すべきではない。これは、その時代のパリの『雰囲気』を伝えるものだ。2010/08/19
ろべると
3
1930年に出版された本書は、中世の昔に始まり、ルイ太陽王の17世紀、革命の18世紀を経て、第一次大戦後までのパリの風俗を描く。特に、タイムマシンに乗って当時のパリを案内してくれる趣向が楽しく、我々も中世のシテ島を巡り、18世紀のブールヴァールを闊歩し、世紀末のモンマルトルで怪しげな酒場をひやかすことができるのだ。まるで万華鏡を覗いているうちに、その中に飛び込んでしまったようだ。「パリはつねにパリであり、パリでは誰もがパリジャンであった。パリの空気は、すべてを変える魔力を持つ、奇跡の空気なのである」2022/01/22
刳森伸一
3
タイトルは「風俗史」だが、歴史の正確性よりもパリの雰囲気を伝える本で、好みとは違うものの、それなりに面白い。ただミソジニーを感じる記述がチラホラあるのが気になる。時代的な面(1930年代の本)もあるとは思うが…2019/04/04
shou
2
揺籃期から大戦期まで、各時代のパリを旅しながら覗いて行く。ファッションや文化中心。歴史の動乱の合間を縫って、隙あらば華やぎ退廃に雪崩れ込む様が面白い。2012/09/05
depo
1
積読本。紀元前250年から200年頃、セーヌ川に浮かぶ最も大きな島に町が生まれる。リュテティア(パリ)である。本書は、歴史的事象を詳述したものでは無く、200以上の図版も駆使しながら「それぞれの時代のパリの雰囲気を再現」したものである。2021/03/04
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