内容説明
デューイの教育思想と理論は戦後日本の教育に大きな影響を与えた。シカゴ実験室学校の成果を踏まえ、あるべき学校の理想像を構想し、学習の内容・方法・運営を具体的に提示する。学校は家庭や近隣の社会を縮約した小社会で、教育は子どもの経験から始まるという活動主義の教育実践論を展開。子どもの個性と自主性を重んじたデューイの学説は、現在の教育荒廃状況に十分対応できる実効性をもっている。
目次
学校と社会(学校と社会進歩;学校と子どもの生活;教育における浪費 ほか)
子どもとカリキュラム
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ハル
3
大学の授業で取り扱った本。 結構訳がややこしくって苦労した。でも読めてよかったと思う。人ってどっちかをとりがちだけど両方のちょうどいいところを探す、ってのはあんまり気づきにくい、大切なことなのだと思った。2015/07/24
armerhund
2
内容は「普通」。背景が知りたくなる本。2021/07/23
有智 麻耶
2
経験主義と教育を結びつける、というと、まるで子どもの興味をひきつけさえすればよいという意味に聞こえるが、デューイはいたずらに子どもの興味をひくこと(媚を売ること)を批判し、子どもの生活や経験と有機的に結びついた教育を行うべきだと主張している。全てを汲み取れたわけではないが、安易な教科主義vs子ども中心主義を抜け出すことはできたと思う。学校を社会にすべきというデューイと、脱学校を訴えるイリッチの比較で読んでみたい。2015/05/07
こいワい
1
丁寧に読まないといけないかな。2022/10/30
lendormin
1
初出は120年も前のテキストであるが、大いに共感できる洞察豊かな部分と全く共感できない部分とがあり、総じて興味深かった。 大いに共感できるのは、子どもから出発する、子ども中心の教育を訴えている点。子どもの経験が一番大事であり、子どもの魂を殺さないような配慮が全体に滲んでいる。楽しく興味と関心を持って、しかし子どもが真理を主体的に追い求めるにはどうすればよいかという工夫がこの本の肝だと思った。 全然共感できないのは、2020/08/25