内容説明
フランドルの宝石とも呼ばれる中世都市・ブリュージュやルネサンスの花開いたフィレンツェなど、ヨーロッパの古都を歴訪。重層する文化の集約点であり、象徴である都市の独自の文化を観察して、共時的で多様な西欧の歴史を読む。また古代ローマの遺跡を残すパリから、ブルターニュやアイルランドなどケルトの故郷を訪ねて、ヨーロッパの基層をも考察。西欧文化の実像を描いた旅情豊かな歴史紀行。
目次
幻想の都市(フランドルの宝石・ブリュージュ;中世の華麗な「終末」・ディジョン;異端と愛・トゥルーズ;「古代」の新しい「春(プリマヴェーラ)」・フィレンツェ
アドリア海との婚姻・ヴェネツィア
「聖なる森」と河・ハイデルベルク
バロックと「裸の真理(ヌーダ・ウエリタス)」・ウィーン
「精神」の錬金術・プラハ
ヨブの希望・ワルシャワ)
パリの一隅から―ヨーロッパの地層を考える